「万博反対」はなぜ?小笠原博毅・神戸大学教授

「万博反対」はなぜ? 小笠原博毅・神戸大学教授
以下は、記事の抜粋です。


11月23日、2025年万博の開催地が決まる。大々的に誘致活動を続けてきた大阪府・市は見事開催を勝ち取れるのか。関西じゅうの熱い視線と関心が集まる中、誘致反対を一貫して唱えてきた小笠原博毅・神戸大学教授の姿勢に揺らぎは見えない。

――なぜ万博開催に反対するのですか。万博を契機に大阪や関西の復権を……

「それ、本気で言ってます? わずか半年ほどの開催で、大阪、関西経済が本当に活気を取り戻せるのですか。一過性のお金が一部の企業に落ちるだけです」

――万博というイベントそのものに異議あり、と

「1867年パリ万博の時代からしばらくは、政府と企業が協力して自国のモノと技術を世界に売り込んで新技術と商品によって資本主義を活性化させ、欧米の植民地主義を後押ししました。今や企業活動はグローバル化し、国家と企業の活動領域は重ならない。70年万博を彩った国別パビリオンの意義は失われています。膨大な資金のあるグローバル企業の最先端技術を前に、在阪の企業はそれに見劣りしない何かをPRし、長期的なメリットを享受できるのでしょうか。町工場の、既に認められている技術を『小さいがすごい』と紹介するにとどまるのでは?」

――大阪が開催地となるなら、立派な万博にしたいです

「その考えが間違いです。誘致、開催に批判的だった人が、途中から『後戻りできない』『どうせやるなら』となり、『ビジョンを明確に』『新しい発想を』などと『建設的』な提言を始める。そういう人たちを、私は『どうせやるなら派』と呼びます。彼らの批判的に見える建設的提言によって、2020年代に大阪で万博を開くことの矛盾や問題が覆い隠される。それどころか、開催への推進力になる。『どうせやるなら派』は、開催を前提とした価値観を、推進派と共有している点で同じです」

――では、どうすれば

「日本人はタックスペイヤー(納税者)意識が薄い、としばしば指摘されますが、巨額の公金が投入される五輪や万博などの国家イベントは、税金の使途について意識が変わる好機でもある。人々がきちんと考えれば考えるほど、開催する意義や根拠への疑問は大きくなっていくはずです。私には意義も根拠も見いだせない。23日、仮に開催が決まっても、『返上すべし』『辞退すべし』と言い続けるつもりです」


神戸大学にもまだこんな面白い教授がいたことに驚き、喜んでいます。了見の狭い学長などは、きっと眉をひそめていることでしょう。以下のグラフをみると、確かに『どうせやるなら派』は増えているみたいです。

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コメント

  1. […] 11月23日、2025年万博の開催地が決まる。大々的に誘致活動を続けてきた大阪府・市は見事開催を勝ち取れるのか。関西じゅうの熱い視線と関心が集まる中、誘致反対を一貫して唱えてきた小笠原博毅・神戸大学教授の姿勢に揺らぎは見えない。http://kunota506.com/2018/11/18/post-21167/ […]

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