遺伝子編集技術「CRISPR」で筋ジストロフィーの原因遺伝子を修復、生きた犬の治療に成功

遺伝子編集技術「CRISPR」で筋ジストロフィーの原因遺伝子を修復する研究に前進、生きた犬の治療に成功
以下は、記事の抜粋です。


遺伝子編集技術CRISPRを用いて「デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)」の原因遺伝子を修復する試みに前進があり、生きた犬の遺伝子を修復することに成功したとのことです。

DMDは幼児期に発症する遺伝子疾患で、ジストロフィンと呼ばれるタンパク質の生成に関係する遺伝子の変異が原因とみられています。DMDで筋力低下が起こると、心臓を適切に動かすことができなくなったり、横隔膜を動かして呼吸することができなくなったりして、患者の多くが20歳になるまでに死亡します。世界中の3500人に1人がDMDだといわれており、2018年時点で効果的な治療法は存在しません。

テキサス大学の科学者たちは、遺伝子編集によって犬の筋肉や心臓の組織に含まれるジストロフィンの92%を修復することに成功。専門家によると、15%の修復でも十分に患者を手助けできるとのことで、「92%」という数字はめざましい成果だといえます。

これまでの研究で、人間の細胞やマウスでDMDの遺伝子変異を修正できるということは示されてきました。今回の実験対象となった4匹の犬は人間のDMD患者にみられる遺伝子変異と同じものを有しており、過去に行われた実験よりも大きな動物を対象とした今回の研究は、将来的に人間にも技術が適用できる可能性を示唆しています。


元論文のタイトルは、”Gene editing restores dystrophin expression in a canine model of Duchenne muscular dystrophy”です(論文をみる)。

論文をみるとによると、それぞれの筋肉によってジストロフィンの修復レベルは異なり、骨格筋では3%~90%だったようです。92%というのは最高量のアデノウイルスベクター投与を受けたイヌの心臓で、いわゆるチャンピオンデータです。

それにしても、これが事実ならDMD治療にとって素晴らしい前進だと思います。

下の写真のイヌは、ヒトのDMDとよく似た遺伝子変異を持っているそうです。

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