子宮頸がんワクチンマウス実験論文「撤回」

子宮頸がんワクチンマウス実験論文「撤回」
以下は、記事の抜粋です。


Retraction: Murine hypothalamic destruction with vascular cell apoptosis subsequent to combined administration of human papilloma virus vaccine and pertussis toxin

速報です。2016年11月に”Scientific Reports” に掲載された日本人グループの論文「子宮頸がんワクチンと百日咳毒素を同時接種したマウスの海馬破壊」が撤回されました。
https://www.nature.com/articles/srep46971

Scientific Reportのコメントは次のとおり。

「私たちは論文の目的と手段が一致していないことを理由に論文を撤回する。このスタディは、HPVワクチンの中枢神経系に対する影響を明らかにすることを目的とするとしながらも、HPVワクチンと同時に高濃度の百日咳毒素を投与しており、HPVワクチンそのものの中枢神経系に対する障害を示すデザインになっていない。論文著者たちは撤回に応じないとしている」

”The Publisher is retracting this Article because the experimental approach does not support the objectives of the study. The study was designed to elucidate the maximum implication of human papilloma virus (HPV) vaccine (Gardasil) in the central nervous system. However, the co-administration of pertussis toxin with high-levels of HPV vaccine is not an appropriate approach to determine neurological damage from HPV vaccine alone. The Authors do not agree with the retraction.”

この論文に関しては、発表当初から何通も撤回要求(私の知る限りでは少なくとも3つのグループから)論文撤回の申し入れがありました。なぜ1年半もかかったのかは不明ですが、日本発のこうした恥ずかしい論文が撤回されたのは本当に喜ぶべきことです。

Scientific Reports はNature出版の雑誌ですが、査読を行う編集部は全くの別です。それでも、ジョン・マドックス賞受賞の際、ネイチャーの編集部の人たちに「どうなっているのか訊いて欲しい」と言っておきました。

こんな批判記事もありました。

「反ワクチン偽科学によるマウス拷問」
https://respectfulinsolence.com/2016/11/18/torturing-more-mice-in-the-name-of-antivaccine-pseudoscience/


子宮頸がんワクチンの安全性を発信してきた功績で、、Nature誌などが主催する「ジョン・マドックス賞」を受賞した村中璃子氏の記事です。

2年以上前に、国の研究班の代表を務めていた池田修一信州大学医学部長(当時)が、子宮頸がんワクチンを打ったマウスにだけ脳に異常が発生するという「研究成果」を発表して、そのデータのいい加減さが散々たたかれたことを思い出しました(記事をみる)。

村中氏の受賞からもう既に半年がたっていますが、それでも、国は積極的な接種勧奨を再開するかどうかの判断を先送りしたままです。

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このままでは子宮頸がんで死ぬのは日本女性ばかりに。無責任な報道が子宮がんを増やす。

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