マーガリンの「トランス脂肪酸」を減らすと、オランウータンが住み家を失う

マーガリンの「トランス脂肪酸」は日本人にとって大問題なのか
以下は、記事の抜粋です。


今年の6月からアメリカでトランス脂肪酸の食品添加が禁止される。これを受けて明治や雪印メグミルクなど、大手乳業メーカーが続々と「トランス脂肪酸フリー」に舵を切っている。

トランス脂肪酸はマーガリンの固さの調整に使われる「部分水素添加油脂」に多く含まれる成分で、液体の植物油などを固める加工過程等で生成される。摂取しすぎると心臓疾患などのリスクを高めると言われているが、異論もある。

実は国内のマーガリンに含まれるトランス脂肪酸は、年々減少傾向にあった。「諸外国でも問題視されないレベル」という声もある。ちなみにマーガリンを加工する際、トランス脂肪酸を減らすと、冠動脈疾患や動脈硬化、LDLとの関連が疑われる飽和脂肪酸が増えるという。実際、国内のマーガリンにおける飽和脂肪酸の含有量は増加傾向にある。

さらに言うと、バターやラードに含まれる飽和脂肪酸を直ちに悪者扱いすることにも微妙な側面がある。1991年に発表されたフィンランドの大規模追跡調査では「動物性脂肪とコレステロールの摂取を減らし、植物油を増やす」(※)という食事指導をしても、10年後のコレステロール値は変わらなかった。さらに、15年後の調査では、指導しなかった群よりも介入群の心臓病の死亡率が2.4倍にもなるという結果が出てしまっている。

【※介入群には、エネルギー、飽和脂肪酸、コレステロール、アルコール、砂糖を控え、代わりに高度不飽和脂肪酸(リノール酸)、魚、鶏肉、仔牛肉、野菜を摂るよう指導し、さらに運動も勧めた】脂肪酸についての研究はまだ途上だ。

だが、農林水産省は「日本人において、一番の問題と考えられているのは、食塩のとりすぎ」と断言している。海外に目を向けるとイギリスでは、この4月から清涼飲料水に含まれる砂糖の量に応じて課税される「砂糖税」が導入される(イギリスの糖尿病の罹患率は世界205の国と地域中163位。157位の日本よりも低い)。

極論すれば、どんな食べ物でも摂りすぎれば毒になる。栄養における、英雄と犯人は紙一重。そして健康被害にまつわる犯人探しは永遠に続く。


ITmediaによると「今後明治の家庭用マーガリンには「部分水素添加油脂」を含まない「新ブレンド油脂」を使用する。メーカーと組み、パーム油などを調合して独自開発したものだという。」だそうです(記事をみる)。同じ記事に書かれていますが、「パーム油は世界的に需要が高まっており、調達・製造コストはかさむが、明治は家庭用マーガリンの価格を据え置く方針だ。」そうです。

パーム油は、確かにヒトの健康面での問題は今のところ報告されていませんが、パーム油を生産するアブラヤシ農園は、熱帯の森林を切り開いて作られます。その結果、「世界中で大変な勢いでパーム油を消費している結果、森林が驚異的なスピードで消え続けています。」だそうです(記事をみる)。ヒトの都合でパーム油を作るアブラヤシ農園を増やすと、ボルネオやスマトラのオランウータン、トラ、ゾウたちが住むところを無くすことになりそうです。

ホント、ヒトとは罪な生物だと思います。

関連記事
トランス脂肪酸はもちろん飽和脂肪酸も体に悪い。不飽和脂肪酸とくに多価不飽和脂肪酸は体に良い。
飽和脂肪酸の摂取量が高いと冠動脈性心疾患が増加する
砂糖へのマイナスイメージを握りつぶすため製糖業界が科学者を買収した結果、脂肪が悪者に

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする