プリン体ゼロのビールは痛風や高尿酸血症に優しいのか?

痛風発作の経験者や血中の尿酸レベルが高い高尿酸血症のヒトから時々聞く話(かなり良く聞く話)に、「プリン体ゼロのビールに替えたので大丈夫!」というのがあります。

これは、以下のいくつかの記事にすべて書かれているように、誤りです。
ビールのプリン体が痛風の原因?ビールと痛風のウソ・ホント
痛風でもお酒は飲んでいいの?1日にどれくらいはOK?
「尿酸値高めの人はビールNG」のワナ お酒は全部NG、肉や魚はもっと害?
痛風とアルコールの関係
痛風治療のうそ?ほんと!ビールはダメでも焼酎ならOK?

尿酸は、DNAなどの核酸やエネルギー源のATPなどの最終代謝産物です。つまり我々の体で作られるものです。食事由来が約2割、肝臓や筋肉で合成されるものが8割だと言われています。血中の尿酸は、主に腎臓から尿中へと排泄されます。

大半の高尿酸血症は、この体内における尿酸の生産量が増えたり排泄量が減ることでおこります。尿酸排泄減少型の患者が一番多くて約6割、過剰生産型が1割、両方型が3割と言われています。食事のプリン体由来のものはあくまでマイナーです。

普通のビールに含まれるプリン体の量は、焼酎、日本酒、ワインなどと比べれば多いですが、大びんでもサンマ1匹に含まれるプリン体の半分以下です。悪いのはアルコールです。

アルコールが肝臓で代謝されるときにATPを消費して尿酸の生成を促進します。この時に産生される乳酸が尿酸排泄を阻害します。つまり、アルコール摂取だけで尿酸は増えます。最近は、食事よりも飲酒を制限すべきだというコンセンサスになっています。

ということで、プリン体を含んでいるビールよりはゼロの方がマシという程度の話です。高尿酸血症のヒトはアルコールを制限すべきなのです。少なくとも休肝日をつくりましょう。

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