ランセット誌の論文は「糖質制限ダイエット」を正当化していない

「糖質制限」論争に幕?一流医学誌に衝撃論文
本ブログ記事で9月13日に紹介したランセット誌の論文を、「糖質制限ダイエット」の正当化にすり替えたひどい記事がありましたので、以下にその部分を抜粋して紹介します。


炭水化物6割以上は避けるべきである

この研究では、「炭水化物の摂取量が60.8%以上の群では、死亡率が上昇する」という結果が出ています。しかし、日本の医療現場などで指導されるカロリー制限食では、6割くらいの糖質量になってしまいます。これでは、糖尿病に限らず、生死にかかわる健康リスクが増大してしまいます。これまでの指導基準を改め、糖質量を控えた食事を指導するように変えていくべきでしょう。

また、和食はどうしても糖質量が増えてしまいがちです。従来の日本人の食事では、糖質(炭水化物)がやはり6割くらいの割合になります。特に外食のランチで見られる「麺類+ご飯物」のような食べ方をしていれば、糖質量は6割をはるかに超えてしまいます。正しい糖質制限食の考えを取り入れた食事に改められることをお奨めします。


上の記事で書かれている「この研究では、『炭水化物の摂取量が60.8%以上の群では、死亡率が上昇する』という結果が出ています。」というのは誤りというかウソです。炭水化物について書かれている結果は、以下の通りです。


追跡期間中に、死亡が5,796例、主要心血管イベントの発生が4,784例記録された。炭水化物は、摂取量が多いほど全死亡リスクが高く、最低5分位群(エネルギー比中央値46.4%)に対する最高5分位群(同77.2%)のHRは1.28(95%信頼区間[CI]:1.12~1.46、傾向のp=0.0001)であった。


つまり、炭水化物摂取量が一番多い77.2%のグループの死亡リスクが一番低い46.4%のグループの全死亡リスクが1.28倍で、これには統計学的に優位な差があったとしているだけです。60.8%のグループの全死亡リスクにも心血管リスクにも有意な差があったとは書かれていません。ランセット誌に掲載された論文の結果を自分の主張にこじつけたひどい記事です。

上の記事を読んで、糖質制限ダイエットが良いと思って炭水化物の代わりにタンパク質を過剰に摂取すると、腎臓に負担がかかります。腎機能が落ちてきている高齢者などは絶対にやめてください。炭水化物を減らした分は脂肪を摂りましょう。

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