HIV感染者(エイズ患者)の平均余命、今では一般とほぼ変わらず

HIV(Human Immunodeficiency Virus、ヒト免疫不全ウイルス)がTリンパ球などの免疫担当細胞に感染した結果、これらの細胞が減少することで免疫全状態となり、さまざまな病気を発症します。この病気の状態をエイズ(AIDS:Acquired Immuno-Deficiency Syndrome、後天性免疫不全症候群)と言います。

フレディ・マーキュリー、ロック・ハドソン、アンソニー・パーキンス、アーサー・アッシュなどの有名人が次々と死んだ頃、エイズは若くして死に至る病気だと考えられていましたが、HIV感染者の平均余命、今では一般とほぼ変わらず=英研究という記事によると、今は、治療の進歩により状況が完全に変わったことがわかります。以下は、記事の抜粋です。


研究チームによると、2010年に20歳で抗レトロウイルス薬の治療を開始した人は、1996年に治療を開始した人よりも平均余命が10年長いという。HIV治療がこれほどまでに成功しているのは、副作用が少ない新薬が開発され、ウイルスの遺伝子転写による増殖を止める効果が高まったおかげだという。さらに最新の治療薬については、ウイルスが薬剤耐性を持ちにくくなっているという。また、HIV検査の技術改善や感染予防活動、HIV感染にともなう各種の健康問題への治療が向上していることも、平均余命の延長に役立ったとされる。


元論文のタイトルは、”Survival of HIV-positive patients starting antiretroviral therapy between 1996 and 2013: a collaborative analysis of cohort studies”です(論文をみる)。

上の記事や論文に書かれているように、現在では、多くの逆転写酵素阻害剤やプロテアーゼ阻害剤が開発され、完治はできないとしてもHIV感染者の寿命は非感染者の寿命とほぼ同じところまで来ています。今後は、HIV感染者の高齢化や介護が問題になってくると思います。

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