補助犬として活動するラブラドルの多くに、食欲が異常に高まる遺伝子変異があった

ラブラドルなど一部犬種、遺伝子変異で太りやすく

以下は、記事の抜粋です。


ラブラドルレトリバーなどの一部犬種で、食欲を過剰に高めると思われる遺伝子変異が見つかった。研究結果が5月3日、発表された。

研究チームは、ラブラドルレトリバー種の肥満の個体のグループで、「プロオピオメラノコルチン(POMC)」と呼ばれる遺伝子の欠失変異を特定した。この変異は、食後に空腹ではないことを伝達する脳内化学物質が生成されるのを阻害する。

POMC遺伝子の欠失があるイヌは、それがないイヌに比べて、太りやすく、餌を欲しがる頻度が高かった他、残飯をあさる回数が多く、餌の時間により注意を払うことが分かった。

また、身体障害者の補助犬として活動するラブラドルレトリバーでは、POMC欠失が極めて多くみられ、その割合は、調査対象全体の4分の3に上った。これらのイヌは、餌による動機付けの程度が他より高いため、歴史的にご褒美の餌を使ってイヌを訓練してきた補助犬繁殖計画では、選ばれる可能性が高くなると考えられる。


元論文のタイトルは、”A Deletion in the Canine POMC Gene Is Associated with Weight and Appetite in Obesity-Prone Labrador Retriever Dogs”です(論文をみる)。

POMCは、241個のアミノ酸残基からなるポリペプチド前駆体で、組織特異的な切断を受けることで、β-メラニン細胞刺激ホルモン (β-MSH)やβ-エンドルフィンなど最大10の活性ペプチドが産生されます。

POMC遺伝子のC末端側の18塩基欠失の結果、β-MSHの産生ができなくなることが食欲亢進につながると考えられているそうです。

イヌの訓練には餌による動機付けが非常に重要であることが良くわかりました。