遺伝子数たった473個の人工細菌の作成に成功。しかし、その中の149個の遺伝子の機能は不明

最少ゲノムの人工細菌作製 米チーム、生命起源に迫る
以下は、記事の抜粋です。


生命活動を維持するのに必要最小限のゲノムだけを持った細菌を人工的に作ることに成功したと米国のクレイグ・ベンター博士らのチームが3月25日に発表した。
自己複製できないウイルスなどを除けば、自然の中にいるどの生物よりも遺伝情報や遺伝子の数が少ないという。


元記事のタイトルは、”Synthetic microbe lives with less than 500 genes”です(もと記事をみる)。

元記事によると、これまで見つかった最大のゲノムを持つ生物は、ユリ科のキヌガサソウ(衣笠草、学名:Paris japonica)という日本の植物で、ヒトの約50倍のゲノムサイズだそうです。

一方、”Syn 3.0″とよばれるVenter氏のチームが新しく創った生物は、531,000塩基対というゲノムサイズです。これはキヌガサソウの282,000分の1ヒトの約55,700分の1のサイズです。また、遺伝子の数は、たったの473個だそうです。これでダブリングタイムが3時間とは優れものです。

おもしろいのは、この473個中149の遺伝子の機能が未知だということです。これは、2010年に同じチームが報告した最初の人工合成細菌”Syn 1.0″は、 Mycoplasma mycoidesという微生物のゲノム(遺伝子数は901個)をそのまま人工合成したもので、今回の”Syn 3.0″はその遺伝子を減らしただけのものだからです。合成はできても機能はわからないところが奥が深いですね。

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