高用量ビタミンD投与で高齢者の転倒が増加

高用量ビタミンD投与で高齢者の転倒が増加

以下は、記事の抜粋です。


高齢者への高用量ビタミンD投与に有意な下肢機能改善効果は見られず,むしろ転倒のリスクが高まったとする研究結果が,スイスZurich大学のBischoff-Ferrari HA氏らにより発表された。

同グループは,転倒歴のある70歳以上の男女200例を1カ月に1回のビタミンD3 2万4,000IU投与群(対照群),同6万IU投与群,同2万4,000IU+カルシフェジオール300μg投与群のいずれかにランダムに割り付け,1年間投与。下肢機能の改善,転倒の発生などへの影響を検討した。

その結果,対照群と比べ高用量投与の2群では血清25-ヒドロキシビタミンD値30ng/mL以上の達成率が有意に高かったが,下肢機能の改善効果は3群間で差はなかった。
また,1年間の転倒発生率は対照群の47.9%に対し,6万IU群と2万4,000IU+カルシフェジオール群ではそれぞれ66.9%,66.1%と高く有意差が認められた。


元論文のタイトルは、”Monthly High-Dose Vitamin D Treatment for the Prevention of Functional Decline: A Randomized Clinical Trial.”です(論文をみる)。

エルデカルシトール(エディロール®)などの活性型ビタミンDなどについて、日本で一般に信じられている話と正反対なので驚いていろいろと調べてみました。

以下のように、日本と欧米では、ビタミンDの薬としての使用が大きく異なります。

25水酸化ビタミンD(天然型)は食事に含まれるビタミンDで、欧米ではこの天然型がサプリとして広く普及しており、エルデカルシトール(エディロール®)などの活性型ビタミンDは、医薬品としてもほとんど普及していません。実際、”Eldecalcitol”で文献を検索しても、全部で30数件しか出てこず、ほとんどは日本人によって書かれた基礎的なものばかりで、大規模な臨床試験はまったく行われていません。

高用量ビタミンD投与で高齢者の転倒が増加するとすれば、活性型ビタミンD投与でも可能性があります。多くの骨粗しょう症患者に活性型ビタミンDが処方されている日本の現状を考えると、上のような臨床研究を活性型ビタミンDについて早急に行う必要があると思います。

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