ネパールとインドとの国境が4カ月間封鎖状態 医薬品や燃料が欠乏しています

ネパール、インドとの国境が2カ月封鎖状態 医薬品や燃料欠乏
以下は、2015年11月11日の記事の抜粋です。


ネパールとインドの国境が9月以来、約2カ月にわたって封鎖状態が続き、ネパールで燃料や医薬品の不足が深刻化している。

ネパールの首都カトマンズにある同国最大の公立病院では、救急治療や手術に使う医薬品が底を突きかけ、医療物資は1週間以内に在庫が切れる見通し。調理用のガスも残り少なくなり、たき木を燃やして患者用の食事を調理しているという。

国境の封鎖は9月下旬、ネパール議会での新憲法可決が引き金となって始まった。採決では議員の3分の2以上が賛成に回ったが、少数派団体の不満は収まらず、そのうちの一つ「マデシ」の人々はインドとネパールを隔てる国境検問所付近で抗議の座り込みを続けている。

マデシはネパール南部のタライと呼ばれる地域に暮らす民族で、文化的にはインドに近い。指導者は、マデシの人口に応じた議席の確保などを求め、新憲法に要求が反映されるまで抗議を続けると話している。

複数のネパール政府高官は、インドがタライ地区の分断とインドへの併合を狙っていると主張。バハドゥール副首相は、「インドはネパールに圧力をかけ、インドにとって有利になるよう憲法を変えさせるための道具として封鎖を利用している」と発言した。これに対して在ネパール・インド大使館は「事実無根の挑発的発言であり、両国間の歴史的、家族的、文化的絆を絶とうとするもの」と非難する声明を発表した。

ネパールの赤十字社によれば、輸血用の血液も底を突きかけているといい、中国から届いた供給分も10日前後しかもたない見通し。献血車を走らせるためのガソリンも燃料不足のため入手できないという。国内の医薬品は今年同国を襲った地震でほとんど使い尽くされ、在庫を補充する前に国境での紛争が持ち上がった。

国境沿いにある6カ所の検問所の1つ、ラクソール検問所では、医薬品を積んだトラック300台あまりが何週間もネパールへの入国を待たされているという。

インドと中国にはさまれたネパールは、輸入の大部分をインドに頼る。中国側の国境は険しい山脈に阻まれて物資の搬入が難しく、物品のほとんどはインド経由でネパールに輸入されていた。特に燃料はインドからの輸入のみが頼りで、今は在庫の割り当てでしのいでいる状況。



上の動画は、ガソリン補給を待つバイクの列です。世界的な「石油あまり現象」の中で、ネパールでこのようなガソリンの不足や価格の高騰がおこっていることは、カトマンズに来るまで全く知りませんでした。せっかく制定した新しい憲法が、大地震からの復興を阻害しています。

封鎖はマデシという少数民族によって行われていることになっていますが、上の記事のように、多くのネパール人は背後でインドが操っていると考えているようです。

最近のニュースによると、ネパール政府はこの問題を解決するために、少数民族の権利を増やす方向で憲法を修正することに決めたそうです。これで、おそらくこの問題は解決の方向に向かうかもしれませんが、この国境封鎖によって失われたものは、人命も含めて非常に大きいと思います。

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