イギリスでは、最近20年間で平均余命と認知症のない年数が4年延長した。

平均余命と認知症のない年数が4年延長
以下は、記事の抜粋です。


英Cognitive Function and Ageing Studyのデータを用いて、1991-2011年の健康余命の変化を検討。65歳時の平均余命の伸び(男性4.5年、女性3.6年)は認知障害のない年数の伸びに相当していた(男性4.2年、女性4.4年。健康に関する自己評価が「優良-良」であるとされた年数も伸びていた(男性3.8年、女性3.1年)。


元論文のタイトルは、”A comparison of health expectancies over two decades in England: results of the Cognitive Function and Ageing Study I and II”です(論文をみる)。イギリスでの1991年から2011年にかけての平均余命の延びと、その中での認知障害のない期間の延びを調べたものです。

下のグラフのように、1991年での65歳からの平均余命は、男性13年、女性16.7年でしたが、2011年には、男性17.5年、女性20.3年に延びました。一方、CIFLE(cognitive-impairment-free life expectancy、認知障害のない余命)は、男性9.4年、女性10.1年から、男性13.6年、女性14.5年に延びました。それで、余命が延びたのは認知障害がない生存期間が延長したためだと結論しています。

また、下の表には自己評価による健康余命(HLE=healthy life expectancy)が計算されており、2011年では、男性が78.6歳まで、女性は79.5歳まで健康に生きることが期待できるとされています。

余命と寿命は違いますが、厚生労働省によると、日本人の2013年の健康寿命は男性で71.19歳、女性は74.21歳です(記事をみる)。以上の結果だけみると、圧倒的に日本は負けています。しかし、世界188カ国の2013年の「健康寿命」を調べたところ、日本が1位だったとする論文もあります(記事をみる)。

明らかに矛盾していますが、どちらの論文も、有名な”Lancet”に掲載されています。是非、日本でも同様の研究をして欲しいと思います。今回紹介した論文とは逆に、寿命が延びた分だけ認知症が増えたという結果が出るような気がします。

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