難消化性デキストリンを含むトクホ飲料は、脂肪や糖の吸収をせいぜい5%程度しか抑制しない

箱根駅伝のテレビ放送で、サッポロプラス®というノンアルコールビールのことを「糖の吸収をおだやかにする」と盛んに宣伝していました。その広告サイトには、「糖の吸収をおだやかにする」成分は、「難消化性デキストリン」だと書かれています。これは、以前紹介した「脂肪の吸収を抑える」キリンメッツコーラ®に含まれている成分と同じです(記事をみる)。

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サッポロプラス®は独立行政法人国立健康・栄養研究所のデータベースには掲載されておらず、私にはこの飲料が「糖の吸収をおだやかにする」ことを証明するデータを見つけることはできませんでした。

しかし、「特定保健用食品『食後の血糖の上昇を穏やかにする』表示をした食品について」という論文をみつけました(論文をみる)。金沢大の研究者によるもので、会社関係者は著者に入っていないようです。論文によると、難消化性デキストリンを添加したヨーグルトでは、コントロールの血糖値ピークが146.0mg/dl、被験食では136.5mg/dlで、難消化性デキストリンを添加した茶では血糖値の抑制は3%未満でした。食事後の血糖の上昇を1割以上抑制する食品は1つもありませんでした。

“indigestible dextrin”でサーチしても、Pubmedに掲載された英語の論文は全部で6つしかなく、すべて日本人によるものです。これらの論文でヒトでの効果を示したものはありません。また、欧米の食品・薬品管理機構は、”indigestible dextrin”が糖や脂肪の吸収を阻害する作用を認めていません。日本独自の認定です。

いろいろ調べましたが、難消化性デキストリンを含む飲料や食品は、脂肪や糖の吸収をほとんど抑制しないか、するとしてもせいぜい5%程度しか抑制しません。また、日本だけでしか、その健康効果は認められていません。タバコほどひどくはないにしても、「政府公認の詐欺商品」のようなものだと思います。反論のコメントやテータがあれば歓迎します。

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コメント

  1. taniyan より:

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    tak先生、明けましておめでとう御座います。
    何時も有意義な記事拝読、感謝申し上げます。
    30歳台より痔疾患患い、長年便秘との戦い、多数の便秘薬、民間薬試しましたが20年前より首記(小林製薬イージーファイバー)、服用(一包のみ)で助かってます。
    他にも類似成分品ありますが一長一短、最大の問題は何れも薬剤類の吸収阻害、服用薬10種以上、一番分気づき易いのが降圧薬、酸化マグネシュウムも同様です。日清ファルマのサイリウムは更に顕著、降圧効果完全消滅。
    メーカーと大喧嘩しました。
    脂肪や糖を吸収阻害できる事は、他の摂取栄養分(ビタミンミネラル類)を多かれ少なかれ吸収阻害されてるはず。
    よって、本来の植物繊維も多く摂取は悪い面あるはずです。
    自分が知る限り、この問題或いは現象は医師、薬剤師も良く知らないようです。