なぜ未知の画期的な手法を開発するプロジェクトに4年の期間や数百億円の予算が決められるのか?

国家的会議で3百名の錚々たる学者を「ザワつかせた」女子高生の鋭すぎる質問とは?
以下は、記事の抜粋です。


ある国家プロジェクトのキックオフ・シンポジウムに参加した時のことである。このプロジェクトは政府の肝いりで、予算も数百億円規模のものだ。バイオ関連の大型事業で、各方面からトップの研究者が参画している。

シンポジウムでは、政府関係者、ノーベル賞受賞者、著名な経営者、有名大学の教授など、そうそうたるメンバーがプレゼンを行った。

3時間のシンポジウムの最後に、プロジェクトリーダーから今後の計画が発表された。今後4年間で世界初の画期的な手法を開発するという。現段階では未知の技術のため具体的な手法も確立されていないが、国内の一流の学者や研究者の力を借りながら試行錯誤して完成させ、4年後には日本がバイオの世界で世界をリードしていくという壮大な内容だった。


ところが、シンポジウム最後の質疑応答の時間に、招待客として参加していた高校生のグループの一人が、「今回のプロジェクトは、『どうやったらできるのか今はわからない』ということでしたが、なぜ4年という期間や数百億円という予算を決めることができるのですか?」という質問をして会場を沸かせたという話です。

この質問に、シンポジウムで最大の拍手が起こったということは、「このプロジェクトは、そもそも予算ありきの政府プロジェクト」だと多くの参加者がわかっていたということでしょう。

この記事の書いた方は、「リーダーは毅然とした態度で責任を持って可能性を語らなければならない」とか「どんな組織のリーダーであっても、夢を語り可能性を示さなければ人はついていかない。」と書かれていますが、この手のプロジェクトのほとんどは初めから「予算ありきのプロジェクト」なので、まともなリーダーならそんないい加減な可能性を示したり語ったりすることはできなくて当然です。

「勇気を持って本質的な質問を投げかけた女子高生」も大人になって、研究費を獲得しないと生きて行けない状況、つまりそこそこの研究者になれば、「大変素晴らしい発表をありがとうございます。……」という、お決まりの枕詞から始まるプロジェクトリーダーが答えやすい質問をするようになると思います。

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