テロメラーゼ阻害薬イメテルスタット(Imetelstat)

ニューイングランドジャーナルにテロメラーゼ阻害薬イメテルスタット(Imetelstat)の骨髄線維症と造血幹細胞に対する臨床試験の結果が報告されました。以下の2つです。

骨髄線維症に対するテロメラーゼ阻害薬イメテルスタットの予備的研究(A Pilot Study of the Telomerase Inhibitor Imetelstat for Myelofibrosis)
本態性血小板血症患者におけるテロメラーゼ阻害薬イメテルスタット(Telomerase Inhibitor Imetelstat in Patients with Essential Thrombocythemia)

テロメアは、真核生物の染色体の末端部分にみられるTTAGGGという塩基配列の反復構造です。テロメアを伸長させる酵素、テロメラーゼが異常に活性化されることで細胞の増殖が止まらないがん細胞があります。このようながん細胞には、テロメラーゼ阻害剤が抗がん剤として働くことが期待されます。

骨髄線維症は、造血幹細胞の腫瘍性増殖による骨髄の広汎な線維化と脾腫を伴う疾患で、本態性血小板血症は、血小板数の増加、巨核球の過形成、出血や血栓傾向を特徴とする疾患で、どちらも骨髄増殖性疾患に分類されます。

イメテルスタット(imetelstat)は、脂質延長部との共有結合で修飾された13塩基長のオリゴヌクレオチドで、テロメラーゼの酵素活性を競合的に阻害します。

論文によると、これまであまり有効な治療法がなかったこれら2つの骨髄増殖性疾患に対して、イメテルスタット(imetelstat)というテロメラーゼ阻害剤が効果がありそうです。今後のテロメラーゼ阻害薬の展開に注目したいと思います。

コメント

  1. 干し柿 より:

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    geron はES細胞の開発中止に引き続いて,ImetelstatがFDAからclinical hold くらってもう終わりかと思いましたが,clinical hold の解除直後のJanssen PharmaceuticalとのImetelstat開発提携で徐々に息を吹き返してきたようですね。