Cell Metabolism誌の論文――体重を減らすには糖質制限よりも総カロリー制限が重要

体脂肪を減らすには?――糖質制限よりも脂質制限が有効か
以下は、記事の抜粋です。


肥満者の体脂肪を減らすには、糖質制限よりも脂質制限のほうが有効なことが、新しい研究で示唆された。

「Cell Metabolism」に掲載されたこの知見は、NIHの研究者らが、肥満の成人19人の減量状況を追跡して得たもの。研究を主導したNIDDKDのKevin Hall氏は、「今回の結果は、糖質制限を支持する最近の流れに一石を投じるものだ」と述べている。

今回の検討では、糖質制限と脂質制限でインスリン値などの指標に差はみられなかった。また、脂質を制限すると、糖質制限よりも体脂肪の減少幅がより大きいことがわかったという。

今回の対象は、平均BMIが約36の肥満成人19人(うち男性10人)。対象者には、NIC臨床センターに数週間入院してもらい、はじめの2週間は脂質制限食を摂取し、続く2週間は糖質制限食を摂取してもらった。どちらの場合も、最初の5日間は糖質50%、脂質35%、蛋白質15%で構成されたバランスのよい食事をとってもらい、続く6日間は脂質または糖質量をそれぞれ30%減らし、ベースライン食よりカロリー摂取量も30%制限した。

その結果、1日あたりの体脂肪減少量は、糖質制限群では53gだったのに対し、脂質制限群では89gと有意な差がみられた。減量効果は、脂質制限群より糖質制限群で大きかったが(1.8kg対1.4kg)、Hall氏らによるとこれは水分消失量の違いによるものだとし、肥満治療には脂質制限のほうが重要だと述べている。


元論文のタイトルは、”Calorie for Calorie, Dietary Fat Restriction Results in More Body Fat Loss than Carbohydrate Restriction in People with Obesity”です(論文をみる)。

「糖質制限ダイエット」は医師の間でも愛好者が多く、「Xキロ痩せた」とか自慢している人もいます。結果的に「ご馳走を食べても大丈夫!」という感じも好まれる理由だと思います。
今回の論文はCell Metabolism誌に掲載されているだけあって、かなりしっかりと行われた試験の結果に基づいており、信頼できそうです。

「糖質制限ダイエット」愛好者には残念な結果ですが、やはり、「減量を行うには、どのようにカロリーを摂取するかよりも、総カロリー摂取量の制限のほうが重要」のようです。