世界初のマラリアワクチン 欧州当局が推奨

世界初のマラリアワクチン 欧州当局が推奨
以下は、記事の抜粋です。


欧州医薬品庁は7月25日までに、グラクソ・スミスクライン(GSK)などが開発した世界初のマラリアワクチンの利用について肯定的な見解を示した。今後、WHOがワクチンの評価を行い、最終的には各国での承認が必要となる。

ワクチン「モスキリックス」は免疫系が発達途上にある乳幼児を対象としている。臨床試験では、生後5~17カ月の乳幼児で効果が最も高く、マラリア発症数がほぼ半減した。さらに幼い赤ん坊の場合でも、発症数は27%減少した。

モスクリックスは、マラリア原虫が肝臓内で成長・増殖するのを防ぎ、患者の血液内に入って症状を引き起すことがないようにする。ワクチンは1カ月ごとに3回投与され、1年半後にも、予防効果を維持するため追加投与される。

ワクチンの開発はビル・ゲイツ氏が支援する「PATHマラリア・ワクチン・イニシタチブ」も支援している。またGSKもこの取り組みに3億6500万ドルを投入。このワクチンでは利益を求めないとの姿勢を示しており、販売価格は製造コストとマラリア研究への再投資のための少額のリターンをカバーするのみとしている。


元論文のタイトルは、”Efficacy and safety of RTS,S/AS01 malaria vaccine with or without a booster dose in infants and children in Africa: final results of a phase 3, individually randomised, controlled trial”です(論文をみる)。2013年10月に本ブログで紹介したワクチンです(記事をみる)。

東南アジアの大都市地域などでは、マラリアはほぼ駆逐されていますが、記事にも書かれているように、2013年には、世界中で58万4000人がマラリアで死亡しています。死者の大半はサハリ砂漠以南のアフリカに住む5歳以下の子どもです。

これまで、マラリアに対して有効なワクチンはありませんでした。マラリアの病原生物(マラリア原虫)が周期的に細胞表面の構造を変化させることなどがその理由とされてきました。このMosquirix® (RTS,S)というワクチンがどのようにこれらの問題を解決したのかは知りませんが、マラリア克服への非常に大きな前進だと思います。

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