レビー小体型認知症は、認知症の約2割を占めるほど多く、早期には記憶障害が認められないことも多い

認知症薬アリセプト、レビー小体型の治療に効果
以下は、記事の抜粋です。


認知症の一つ「レビー小体型認知症」の治療薬として、昨年9月にアリセプトが保険適用になった。アルツハイマー型認知症の治療薬だが、レビー小体型でも認知症の症状の進行を抑える効果が認められた。

レビー小体型認知症は大脳皮質や脳幹の神経細胞にレビー小体という一種のたんぱく質ができて生じる。1976年以降の一連の報告で横浜市立大名誉教授の小阪憲司医師が発見した。

小阪さんは「約50%のアルツハイマー型に次いで多いのが、レビー小体型で約20%。正しく診断されていない人が多い」と話す。病的なもの忘れの記憶障害がアルツハイマー型のように初期には必ずしもみられず、進行してから出てくることが多いという。

国際的な臨床診断基準(2005年)では、進行性の認知機能の低下を前提に、中核的症状として(1)数分・1日ごとに、意識がはっきりした状態とボーッとした状態に変動(2)生々しい内容の幻視(3)体のこわばりなどのパーキンソン症状がある。うち2項目が当てはまると「ほぼ確実」にレビー小体型認知症としている。

1999年にアルツハイマー型認知症の治療薬として承認されたアリセプトの主な作用は、脳の神経細胞の情報伝達物質「アセチルコリン」を減らす酵素「コリンエステラーゼ」の働きを弱めることだ。アセチルコリンの濃度を高めて認知機能を一時的に改善させ、症状の進行を遅らせる。


アリセプト®(一般名:ドネペジル)がレビー小体型認知症にどの程度効果があるかは別として、昨年の9月に保険適用になったことでエーザイの宣伝活動が活性化された結果、レビー小体型認知症の認知度がどんどん高まってきています。

レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies:DLB)は、大脳皮質や脳幹部などに、αシヌクレイン封入体である「レビー小体」が多数できることにより発症する変性疾患です。アルツハイマー型認知症と異なり、早期には記憶障害などの認知機能障害は目立たず、幻視など様々な行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia、BPSD)やパーキンソン症状、自律神経障害などが見られることが多く、治療上は抗精神病薬などに薬剤過敏性を示すことが重要です。

DLBの中核症状は、「変動を伴う認知機能障害」「幻視」「パーキンソン症状」の3つです(下図、クリックで拡大します)。幻視は、「家の中に見知らぬ人間が見える」などで、認知症症状が軽~中等度の段階でパーキソン症状が認められることもDLBの特徴です。また、中核症状よりも早くから、睡眠中に夢を見て大声で怒鳴ったり叫んだりする寝言を言ったり、起き上がって室内を徘徊したりするレム睡眠行動障害が出現することもあります。

そのため、うつ病、統合失調症、老人性精神病などの精神疾患と誤診されて抗精神病薬を処方され、DLBの症状が悪化している例も少なくないそうです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 小田陽彦 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    厚労省が平成22年に行った認知症有病率調査では、診断名が確定した者の疾患別内訳はADが67.6%で最多、次いでVaD19.5%、DLB/PDD4.3%であったと報告されているので、ずいぶん違いますね。

  2. tak より:

    SECRET: 0
    PASS:
    >小田陽彦さん
    コメントありがとうございます。それだけ多くのレビー小体型認知症が見逃されているということだと思います。