進行性乳癌に有望かもしれないパルボシクリブ(palbociclib)は分子標的薬か?

分子標的薬(palbociclib)が進行性乳癌に有望/MD アンダーソンがんセンター
以下は、記事の抜粋です。


分子標的薬が進行性乳癌に有望
キナーゼ阻害剤パルボシクリブ(palbociclib)を標準ホルモン療法に追加すれば、エストロゲン受容体(ER)陽性でHER2陰性の進行性乳癌患者の病勢進行を遅らせる可能性がある。
アナストロゾールやレトロゾールなどのアロマターゼ阻害剤は、エストロゲンの血中濃度を下げることによってER陽性腫瘍の増殖を阻害し、経口試験薬パルボシクリブ(別名PD 0332991)はサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4および6を阻害することで、細胞周期を妨げ、癌細胞の分裂を阻止する。

臨床研究
閉経後のER陽性HER2陰性進行性乳癌患者にレトロゾールを単剤投与またはパルボシクリブと併用投与する第2相臨床試験の予備的試験の結果によれば、パルボシクリブ併用レトロゾール治療を受けた患者の無増悪生存期間中央値(26.1カ月)は、レトロゾール単独治療を受けた患者の値(7.5カ月)に比べ有意に長かった。
第2相試験でもっとも多くみられたパルボシクリブの副作用は、骨髄抑制であった。もしパルボシクリブが有効であると判明し標準療法に組み込まれれば、併用療法を受ける患者は毎月血液検査が必要であるという。これに対し、単独ホルモン療法を受ける患者の通院は、通常2~3カ月に一度で済む。

将来の展望
もし転移性乳癌患者における安全性と有効性が継続して示されれば、パルボシクリブ開発の次段階は、この新薬を術前術後療法に使用することである。パルボシクリブ以外にもCDK 4と6の阻害剤が開発されており、CDK 2の阻害剤も開発中である。


日本語のWikiでの「分子標的薬」の説明には、「がん(その他、自己免疫疾患、臓器移植など)治療で、特有あるいは過剰に発現している、特定の標的(分子)を狙い撃ちにしてその機能を抑える薬剤により治療する方法が、いわゆる「分子標的治療」である。」と書かれています。私もそのように理解しています。

ER陽性HER2陰性進行性乳癌患で、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4あるいは6の活性が特有あるいは過剰に活性化していることががん化の原因なのでしょうか?骨髄抑制という化学療法薬のような非特異的な副作用がメインであることも、あまり「分子標的薬」らしくないところです。

結果オーライでも良いですが、病気のメカニズムと関係なく、単に標的分子がはっきりしているだけで「分子標的薬」とよぶのには少し抵抗があります。

コメント

  1. あ* より:

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    「病気のメカニズムと関係なく、単に標的分子がはっきりしているだけで「分子標的薬」とよぶのには少し抵抗があります」点に同感です。
    言葉は正確に使う必要があります。
    『「サイコパス」=[加害者としてのPTSD]を認識して[PTSD][負の連鎖]を止めよう』
    http://amba.to/ZXQlyE
    に書きました。