ダイエット飲料などに含まれる人工甘味料で糖尿病リスク増加――腸内細菌叢の変化が関与

人工甘味料で糖尿病リスク増加、ネイチャー誌に論文

以下は、記事の抜粋です(一部改変byブログ著者)。


人工甘味料が、実際には糖尿病のリスクを高めている可能性があるとする研究論文が9月17日、Nature誌に発表された。人工甘味料が幅広い食品に使用され推奨されている現状の見直しを訴えている。論文によると、マウスと少人数のヒトに対して実験を行った結果、NASが腸内細菌の増殖と機能を阻害し、実は耐糖能障害を促進していることが分かったという。

Weizmann InstituteのEran Elinav氏らの研究チームは、広く使用されている3種類のNAS(アスパルテーム、スクラロース、サッカリン)を選び、人間の推奨最大摂取量をマウスの体の大きさに合わせて換算した量を飲み水に混ぜてマウスに与えた。その結果、NASを与えられたマウスには耐糖能障害がみられたが、ただの水や砂糖水を摂取したマウスにはみられなかった。

また研究チームは、NASを摂取したマウスとブドウ糖を摂取したマウスの排せつ物を、腸内細菌を持たないマウスの体内に注入した。すると、NASの排せつ物を注入されたマウスの血糖値は急上昇し、腸内細菌が別のグループと比べより活発に栄養分からブドウ糖を搾取する働きを見せた。

糖尿病ではない381人から得たアンケートや健康データを入念に調べたところ、耐糖能障害とNAS摂取量増加との間には有意な(記事では「重要な」、これは誤訳)関連性があることが分かった。

さらに研究チームは、普段はNASを摂取しないボランティア7人に、FDAが推奨する最大摂取量のNASを含んだ食事を7日間とってもらった。結果、マウスと同様に、4人の血糖値は5~7日以内に上昇し、腸内細菌の構成にも変化が見られたという。


元論文のタイトルは、”Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gut microbiota”です(論文をみる)。
記事に書かれていない実験での重要なポイントは、NASによる糖代謝への悪影響は、腸内細菌を殺す抗生物質の投与によってなくなることです。
これまで、NASの摂取によって体重や健康リスクが増えることは報告されていましたが、その原因が腸内細菌であると結論した報告はありませんでした。このニュースが正しくマスメディアによって報道されれば、ダイエット飲料業界に与える影響はかなり大きいと思われます。

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