デング熱診療マニュアル (第 1 版)

デング熱診療マニュアル (第 1 版)

9月3日に厚労省からデング熱について、自治体、医療機関向けの情報として「デング熱診療マニュアル(第1版)が公表されましたので紹介します。非常に良くできていると思います。以下は、そのごく一部を抜粋したものです。私が勝手に太字にした部分もあります。


(治療) :デングウイルスに有効な抗ウイルス薬はなく、対症的に治療を行う。すなわち、水分補給や解熱剤(アセトアミノフェンなど)の投与等である。アスピリンは出血傾向やアシドーシスを助長するため使用すべきでない。

重症型デングの患者でも適切な治療により、20%以上の致命率を 1%未満に減少させることができるとされる。

デング熱を疑う目安
A の2つの所見に加えて、B の2つ以上の所見を認める場合にデング熱を疑う。
(A)必須所見
1.突然の発熱(38℃以上) 2.急激な血小板減少
(B)随伴所見
1.発疹、2.悪心・嘔吐、3.骨関節痛・筋肉痛、4.頭痛、5.白血球減少
6.点状出血(あるいはターニケットテスト陽性


上の記載で気になるのは、「解熱剤(アセトアミノフェンなど)」と書かれていて、アセトアミノフェン以外の解熱薬もアスピリンでなければ使っても良いと誤解される可能性があることです。実際には他のNSAIDSもトロンボキサンA2合成を抑制するので出血傾向を助長します。使える解熱薬はアセトアミノフェンだけと考えるべきです。

66.4%の症例に血小板減少が認められるので、Tourniquet test(ターニケットテスト、止血帯テスト)が、血液検査結果が出るまでの簡単なテストとして使えるのも重要な情報です。

ただ、これだけ患者が増えて来ると、代々木公園だけではなく、日本中の蚊を調べることが必要だと思います。