新薬14成分承認 SGLT2阻害薬が初登場

新薬14成分承認 SGLT2阻害薬が初登場
以下は、記事の抜粋です。


厚労省は1月17日、新薬14成分28品目を承認した。SGLT2阻害薬が初登場となった。通常どおりに手続きが進めば4月発売。SGLT2阻害剤は他に5成分が承認審査中であり、発売後は激しい競争となるのは必至。また、鳥居薬品が開発した国内初の花粉症経口免疫療法薬も承認された。

承認された医薬品は次のとおり(カッコ内は一般名)

▽スーグラ錠25mg、同錠50mg(イプラグリフロジン):「2型糖尿病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。腎臓の近位尿細管で糖を再吸収するSGLT2を選択的に阻害。インスリン非依存性で作用するため低血糖リスクが低い。脱水などの体液量減少に伴う有害事象や尿路感染症の懸念がある。

その他、気になったものを紹介します。

▽トピナ細粒10%(トピラマート):「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法」を効能・効果、剤型追加。

▽サビーン点滴静注用500mg(デクスラゾキサン):「アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

▽ザルティア錠2.5mg、同錠5mg(タダラフィル):「前立腺肥大症に伴う排尿障害」を効能・効果とする新効能・新用量・剤型追加に係る医薬品。国内では07年に勃起不全治療薬(製品名:シアリス錠)として、09年に肺動脈性肺高血圧治療薬(アドシルカ錠)として承認されている。

▽コンサータ錠36mg(メチルフェニデート):「注意欠陥/多動性障害(AD/HD)」の効能・効果を追加する薬剤で、36mg錠を追加。小児と成人の患者に使える。

▽アレグラドライシロップ5%(フェキソフェナジン塩酸塩):アレルギー性鼻炎などを効能・効果とし「6カ月以上7歳未満の小児の用法・用量及びドライシロップ製剤を追加する」新用量・剤型追加にかかる医薬品。

▽ジオトリフ錠20mg、同錠30mg、同錠40mg、同錠50mg(アファチニブマレイン酸塩):「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。類薬には中外製薬が販売するタルセバ(エルロチニブ塩酸塩)やアストラゼネカが手がけるイレッサ(ゲフィチニブ)がある。

初の花粉症経口免疫療法薬も
▽シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mLボトル、同舌下液2000JAU/mLボトル、同舌下液2000JAU/mLパック(標準化スギ花粉エキス原液10000JAU/mL):「スギ花粉症(減感作療法)」を効能・効果とする新投与経路医薬品。減感作療法を目的、舌下液は初承認。治療アドヒアランスの向上や副作用の低減が見込まれる。

▽アドセトリス点滴静注用50mg(ブレンツキシマブ ベトチン遺伝子組換え):「再発又は難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫、未分化大細胞リンパ腫」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。抗ヒトCD30モノクローナル抗体と微小管阻害剤からなる抗体薬物複合体。


昨日、アメリカでのSGLT2阻害薬初承認を紹介したばかりですが、ついに日本でも登場します。ダパグリフロジンではなくてイプラグリフロジンが最初に出てきそうです。

トピラマートは体重減少が副作用の1つで、食欲を抑制する中枢刺激薬フェンテルミン(phentermine)との配合剤は”Qnexa”という名前でアメリカでは抗肥満薬として承認されています。タダラフィルはあのシルデナフィル(バイアグラ®)と同じPDE5阻害薬です。メチルフェニデートは覚せい剤のアンフェタミンに良く似た薬で、アメリカでは試験前に飲む「アカデミックドーピング」が問題になっています。これらの薬や「アレグラドライシロップ」や「シダトレンスギ花粉舌下液」は剤型や適応が新しくなっただけのようです。

アファチニブは、ErbBファミリー(EGFR/ErbB1、HER2/ErbB2、ErbB4)のチロシンキナーゼを不可逆的に阻害します。ゲフィチニブ(イレッサ®)などの既存のEGFR-TKIに対して耐性を獲得してしまった非小細胞肺がんへの効果が期待されています。

アドセトリスは、CD30抗原を標的とする抗体と微小管阻害作用を持つ低分子薬剤(モノメチルアウリスタチンE、MMAE)をリンカーで結合させた抗体薬物複合体です。CD30抗原を発現した腫瘍細胞に取り込まれた後、タンパク質分解酵素によりリンカーが切断され、MMAEを放出するよう設計されています。「HER2 陽性の手術不能又は再発乳癌」を対象とした抗HER2抗体とチューブリン重合阻害剤エムタンの「カドサイラ®」に続く国内2製品目の抗体薬物複合体です。

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コメント

  1. やす より:

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    tak先生、もしお時間ありましたら教えてください。
    メーカーHPを見ましたら、抗がん剤の作用を抑えることにより漏出による害を防ぐ、というような説明がありました(私の理解が間違っていたらすみません)。
    しかしそうならば、本来のがん治療の効果がなくなってしまわないでしょうか?

  2. tak より:

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    >やすさん
    ドキソルビシンなどのアントラサイクリン系の抗がん薬は、血管内の内皮細胞を傷害し、静脈炎や静脈血栓を起こすことがあります。サビーン点滴静注用500mg(デクスラゾキサン)はこの現象を抑制します。一方、薬物は静脈から組織に移行するのではなく、もっと先の細くて穴だらけの毛細血管から組織に移行します。ということで薬物の効果には影響はありません。

  3. やす より:

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    ご説明をどうもありがとうございました。