大学入試での「人物評価重視」と「面接0点」事件

<国公立大入試>2次の学力試験廃止 人物評価重視に
以下は、記事の抜粋です。


政府の教育再生実行会議が、国公立大入試の2次試験から「教科型ペーパー試験」を原則廃止する方向で検討することが分かった。同会議の大学入試改革原案では、1次試験で大学入試センター試験を基にした新テストを創設。結果を点数グループでランク分けして学力水準の目安とする考えだ。2次試験からペーパー試験を廃し、面接など「人物評価」を重視することで、各大学に抜本的な入試改革を強く促す狙いがある。実行する大学には補助金などで財政支援する方針だ。

同会議は「知識偏重」と批判される現在の入試を見直し、センター試験を衣替えした複数回受験可能な新しい大学入学試験と、高校在学中に基礎学力を測る到達度試験の二つの新テストを創設し、大規模な教育改革を進めようとしている。10月11日の会合から、本格的な議論に入る。

下村文科相は「学力一辺倒の一発勝負、1点差勝負の試験を変える時だ」とし、新テスト創設の必要性を強調。さらに、大学ごとに実施する2次試験について「大学の判断だが(同会議では)2回もペーパーテストをしないで済むよう考えたい」「暗記・記憶中心の入試を2回も課す必要はない」と述べた。

同会議の改革原案では、各大学がアドミッションポリシー(入学者受け入れ方針)に基づき多面的・総合的に判断する入試を行うよう求めている。だが、面接や論文、課外活動の評価を重視する新しい2次試験では、従来のペーパー試験に比べ、人手など膨大なコストが発生する。下村文科相は「改革を進める大学には、補助金などでバックアップしたい」と述べ、国が費用面で支援する考えを示した。


この記事を受けて、ネットでは大学関係者や知識人らが、「大学入試が就職活動と同じになる」「勉強できても面接が下手だと落ちるのか」などと猛反発しています。以下に「猛反発例」をいくつか紹介します。

「面接苦手な人は大学に入れなくなる」 国公立大学入試の「人物重視」に猛反発
ノーベル賞の田中耕一さんを面接で落とさない自信を持っている者だけが、筆記試験に石を投げなさい。
大学入試は「人物」をみる場ではない

同じ頃、以下のような記事がありました。
入試面接0点、なぜ 今年医学部不合格「採点基準は」
以下は、記事の抜粋です。


秋田大医学部医学科の今年春の入試で、筆記は高得点だった女子受験生(18)が、前後期とも面接で0点で不合格になった。受験生は「結果は仕方ない」としつつ、中学時代から患った病気や高校に進学しなかったことの影響ではと気にし、「採点基準が知りたい」と訴える。大学は「総合的に判断した」と説明している。

この受験生は秋田県在住で、中学2年の冬から、めまいや立ちくらみを起こすようになった。自律神経のバランスが崩れて血圧などが調整できなくなる「起立性調節障害」と診断された。成長期に多い病気だ。日本小児心身医学会によると、起立性調節障害は10代前半に多く、小学生の5%、中学生の10%程度に症状が出るという。ある大学病院の小児科医は「重くても治療すれば10代後半にほとんどが治り、社会復帰できる」としている。

今春の秋田大医学科の一般入試は、定員80人に822人が志願し、86人が合格。前期はセンター試験を550点、2次の英語・数学が各100点、面接200点の計950点で合否を判定。この受験生はセンターが525.2点、2次の筆記は156点で、ここまでは9割以上の得点だった。面接で117点以上なら、公表されている合格ラインの797.9点に届いていた。後期はセンターと小論文、面接だった。

受験生は「実力を出せた」と感じていたが、試験後に希望者に届けられた「入学試験成績」の面接の評価は前後期とも3段階で最も低い「C」。Cは「満点の70%未満」で、家族が大学に情報公開を求めると、2度の面接とも0点と分かった。

受験生によると、前後期とも面接官は3人だった。前期の面接では最初に「食べ物は何が好き」と聞かれ、驚いたが、思いついた「うなぎ」と答えた。「うなぎとあなごはどちらが好き」「うなぎです」

次いで、高卒認定を取るまでの経緯を聞かれ、中学の話から始め、病気のことも話したが、途中で話を打ち切られた。その後は「秋田で生まれ育ったの?」などの質問があり、約15分で終わった。後期も高卒認定について聞かれた。今度は簡潔に話した。ある面接官は「あなたが頭のいいことは分かりました」と話したという。

受験生の家族は大学に理由を尋ね、評価基準の公開も求めたが、大学は「入試の適正な遂行に支障を及ぼす」として、面接の得点分布も明らかにしていない。同大の入試要綱は面接について、「医師としてのコミュニケーション能力、科学・論理的思考、医学への動機づけの強さ、勉学意欲」などを評価するとしている。


1999年に発生した女子学生暴行事件で退学になった慶応と三重大の学生が、その後再受験して他大学の医学部医学科に入学したことが問題視されたためか、その頃から医学部医学科の入試では「人物」をみることが重要とされ、多くの国公立大学の医学部医学科入試に面接試験が導入されました。その結果の1つが秋田大学での「面接0点」事件です。

「人物重視」入試の拡大により、秋田の悲劇が全国に拡大しないことを祈ります。

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コメント

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    いきなりすみません!初めてコメントします!ネットでいろいろ検索して周っていたらたどり着きました!お互いに更新がんばりましょう!また見にきます!