1万円の遺伝子解析で分かる衝撃の事実―「病気のリスク」や「薬などへの反応」ほか200項目以上

1万円の遺伝子解析で分かる衝撃の事実:ガンや糖尿病のリスクから、ネアンデルタール人の割合まで…
以下は、記事の抜粋です。


「たった99ドル(約9900円)で、あなたの遺伝子を解析します」8月から全米でこんなテレビコマーシャル(CM)が始まった。提供するのはベンチャー23andMe(23アンド・ミー)。同社のCEOで、創業者でもあるアン・ウォジツキ氏は、グーグルの創業者、セルゲイ・ブリン氏の妻としても知られている。

23アンド・ミーは、すべての遺伝情報ではなく、病気や薬の反応などとの関係が深い一部の遺伝情報だけを解析する仕組みを採用。さらに利用者を増やすことで規模のメリットを追求し、一層のコストダウンを進めている。

23アンド・ミーの遺伝子検査は病院に行く必要はない。ホームページで申し込みをすると、遺伝子検査キットが送られてくる。唾液を採取して送り返すと、4~6週間で解析が完了し、自分専用のホームページで、結果を閲覧できる。

ガンや糖尿病のリスクなど200項目以上の調査結果
遺伝子解析から得られる情報は驚くほど多岐にわたる。肺ガン、アルツハイマー病、糖尿病、パーキンソン病、統合失調症など「病気のリスク」や、C型肝炎治療薬、てんかん薬といった「薬などへの反応」ほか、得られる情報は200項目以上ある。

例えば、前立腺ガンのリスクが29.3%と平均よりも大幅に高い。心房細動のリスクが33.9%ある。ヘモクロマトーシス(鉄蓄積症)という病気のリスクを遺伝的に受け継いでいる、といった情報が得られる。

利用者は様々な健康リスクを知ることで、生活習慣を改善したり、病院で治療を受ける際の参考にしたりすることができる。遺伝子解析で特定の病気にかかるリスクが分かれば、予防などの対策を講じることも可能だ。

薬などへの反応(体質)では、コーヒーを飲むと心臓発作のリスクが高まる「スローカフェイン代謝」がある。コーヒー好きなのに、このリスクが高ければ、生活習慣を改めた方がいいかもしれない。「アルコール消費量、喫煙、食道ガンのリスク」では、アルコールの分解産物でタバコの煙に含まれる毒性の高い物質の代謝に重要な酵素の欠乏を引き起こし、食道ガンにつながる遺伝子変化の有無を調査できる。

23アンド・ミーの遺伝子解析サービスで、興味深いのが、祖先に関連する項目だ。自分の遺伝子にネアンデルタール人の遺伝子がどれくらい含まれているかという項目がある。ネアンデルタール人に限らず、先祖の人種などに関連する項目もある。英国やアイルランド、ドイツの出身者と共通する遺伝子が多いといった情報だ。20%が東アジア系、25%は欧州系、40%近くがアフリカ系といった比率も分かる。

23アンド・ミーは、様々な個人に遺伝情報を提供してもらい、難病の治療に役立てるプロジェクトにも取り組んでいる。それが「23andWe」。「パーキンソン病」や、「骨髄増殖性腫瘍」などの研究コミュニティーに参加することができる。

23アンド・ミーは「現時点では日本向けにサービスを提供していない」。輸入代行をうたう業者もあるが、非公認であり、23アンド・ミーは推奨していない。日本でのサービス開始にはまだ時間がかかりそうだが、関心は高まっている。

米国では遺伝子分析の“自動販売機”も登場
スタンフォード大学とカリフォルニア大学バークレー校出身の研究者らが始めたビーナ・テクノロジーズ。遺伝情報を短時間で分析できる装置を開発している。23アンド・ミーのような簡易分析の場合、唾液を装置にセットしてから、実に30分程度で結果が分かるという。完全な遺伝情報の分析も、4時間以内に可能だ。

「膨大なデータを低コストで分析できるようになり、遺伝子分析サービスで巨大なビジネスチャンスが生まれている」、ビーナの取締役、ティム・グレリ氏はこう強調する。ベンチャー投資家の関心が高まっていることが象徴するように、遺伝子解析サービスは米国で新たな産業として育ちつつある。

遺伝子解析サービスの大衆化は、個人の健康管理に役立つと期待されているのと同時に、議論を呼びそうな側面もある。子供などの遺伝子を分析すれば病気のリスクに対処しやすくなる半面、周囲に知られれば「差別につながらないか」と不安を覚える人もいるかもしれない。結婚前に遺伝子解析の結果を求められるようなケースが生じてくるのではないかとの意見も出た。

米国で台頭する新たな遺伝子解析サービスは、個人の健康管理や医療の在り方、生活スタイルを大きく変えようとしている。


23andme“については、昨年の12月に本ブログで紹介しました。内容はほとんど変わっていませんが、去年の12月時点で18万人だったユーザーが30万人になっていました。目標は2013年中に100万だそうです。

「輸入代行をうたう業者」のサイトでの料金は19,800円です(サイトをみる)。とても非公認で推奨していないようには見えません。どうしても調べたい人にしてみれば、それでも安いのかもしれません。「法律や配送の問題があるため、現時点では日本向けにサービスを提供していない」ということですが、こんなエセ代行がはびこらないように、法律や配送の問題を早く解決してほしいものです。

4時間以内で完全な遺伝情報の分析ができる“自動販売機”はぜひ研究室に1台欲しいと思いました。

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