プラナリア再生のメカニズム―MAPキナーゼが関与

プラナリア再生のメカニズム、京大グループ解明
以下は、記事の抜粋です。


切っても切っても元通りになるプラナリアの頭と尾が再生する仕組みを、京大の阿形教授や梅園研究員らのグループが突き止めた。二つのタンパク質のせめぎ合いで、頭になったり、尾になったりしていた。Nature誌で7月25日発表する。

プラナリアの幹細胞の分化に不可欠なタンパク質ERKと、尾の再生に必要なタンパク質βカテニンの働きを調べた。ERKは体全体に均一に存在して頭への分化を促すが、尾の方向に多く存在するβカテニンがERKの働きを抑え、幹細胞の分化を頭ではなく尾に誘導していた。

プラナリアの仲間のコガタウズムシは、尾に近い場所で切断すると尾側は頭ができないが、βカテニンの働きを抑えると頭がきちんと作られた。
阿形教授は「人の頭や手ができる場所がどうやって決まるのかの理解や、iPS細胞から狙った細胞を作る技術の開発にもつながる」と話している。


元論文のタイトルは、”The molecular logic for planarian regeneration along the anterior–posterior axis”です(論文をみる)。ERK(MAPK)の活性化レベルをMAPK脱リン酸化酵素DjmkpAの発現レベルで測定しているのが面白いと思いました。

再生できないプラナリアでも、実は再生できる能力があることを示したのは大変おもしろいと思いますが、βカテニンがERKを抑制するメカニズムも、ERKの上流の活性化因子も下流の標的分子もまったく不明のままです。登場するのもERKとβカテニンというあまり新味のない役者ばかりですし、、、、でも、私はこういう”descriptive”な論文が好きだし、重要だと思います。

βカテニンの働きを抑えると頭が作られた。(京都新聞より)。

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