「ARB+Ca拮抗薬」 or 「ARB+利尿薬」? なぜ配合剤が流行るのか?

イルベサルタン・アムロジピンベシル酸塩配合製剤アイミクス:5番目の「ARB+Ca拮抗薬」配合剤

以下は、記事の抜粋です。


2012年9月28日、イルベサルタン・アムロジピンベシル酸塩配合製剤(アイミクス配合錠®)が製造承認を取得した。この薬剤は、従来から高血圧治療に使用されているARBのイルベサルタン(アバプロ®、イルベタン®)と、持続性Ca拮抗薬のアムロジピンベシル酸塩(アムロジン®、ノルバスク®など)の配合剤である。

ARBとCa拮抗薬の配合剤としては、これまでに、オルメサルタン・アゼルニジピン配合製剤(レザルタス®)、バルサルタン・アムロジピン配合製剤(エックスフォージ®)、カンデサルタン・アムロジピン配合製剤(ユニシア®)、テルミサルタン・アムロジピン配合製剤(ミカムロ®)が発売されており、アイミクスは、5番目に発売されるARB+Ca拮抗薬の配合剤となる。

近年、高血圧症には複数の成因が存在することから、作用機序の異なる薬剤を組み合わせた併用療法が推奨されている。中でも、ACE阻害薬やARBなど、昇圧に深く関与しているレニン・アンジオテンシン系を強く抑制する薬剤と、Ca拮抗薬の併用は、優れた降圧効果を示すことが明らかになり、この2剤を配合した製剤も多く発売されるようになっている。


本記事では「ARB+Ca拮抗薬」配合剤が紹介されていますが、「ARB+利尿薬」にもロサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤(プレミネント®)、バルサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤(コディオ®)、テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤(ミコンビ®)、カンデサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤(エカード®)の4種類があります。

どのように使い分けるかですが、副作用などの特殊な場合を除けば、食塩の過剰摂取傾向のある、あるいは軽い心不全傾向のある(BNP高)高血圧患者にはARB+利尿薬、狭心症を合併した高血圧患者にはARB+Ca拮抗薬ということでしょうか。

なぜこんなに配合剤が大流行なのでしょう?医療機関としては、処方の手間が軽減され、組み合せを誤るリスクがない、保管スペースの節約などのメリットがあります。また、製薬企業としては、開発コストの節約、ジェネリック対策などのメリットがあります。さらに、患者として、服用ミスの防止、高齢者にも安心などのメリットもあります。これらが合わさって処方しやすい薬、飲みやすい薬ということになるのでしょう。

しかし良いことばかりではなく、副作用の原因特定が困難、投薬治療の柔軟性が失われるなどのデメリットもあります。また、比較的安全である一方、効果が弱いという批判もあります。それでも、今後は高血圧治療薬だけでなく、糖尿病治療薬や脂質異常症治療薬などでも次々と配合薬が出てきそうな予感がします。

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