O157:集団感染 汚染源、堆肥の可能性 漬物材料の栽培に使用「牛の全頭検査必要」??

O157:集団感染 汚染源、堆肥の可能性 漬物材料の栽培に使用「牛の全頭検査必要」 /北海道

以下は、記事の抜粋です。


材料の汚染源は牛フン堆肥か? 病原性大腸菌O157で道内の6人が死亡した集団食中毒。染谷佐賀大准教授によると、材料の野菜を栽培する際、O157に汚染された牛フン堆肥が使われ、人への感染につながった可能性があるという。その防止のため、保菌状況を調べる牛の全頭検査の必要性を指摘している。

札幌市保健所は「岩井食品」(札幌市西区)が生産した「白菜きりづけ」を患者の感染源として断定。材料の白菜やキュウリ、ニンジンは、同社が仕入れた段階で既に汚染されており、殺菌が不十分だったのが人への感染を招いたとみている。

染谷准教授によると、牛の数%はO157を保菌している。フンに混じって排出されるが、通常は堆肥化する時の発酵で60~70度の高温下で死滅する。しかし、発酵が弱いと温度が上がらず、菌が生き残ることがある。この堆肥が肥料として畑で使われ、野菜の表面に菌が付着した可能性がある。食中毒の予防のため、牛全頭の保菌の有無の検査が有効で、保菌が分かれば除菌し、仮に菌が残ってもフンの堆肥化の時に十分に発酵させるよう気をつけることができる。染谷准教授は「日本には堆肥の衛生基準がなく、農家はO157の保菌の有無に注意を払うことができない。全頭検査すれば、食中毒はかなり減らせるはずだ」と話す。


関連記事に書いたように、日本での「焼肉酒家えびす」の食中毒事件の直後におこったドイツでの食中毒事件では、科学的な調査が詳細に行なわれ、原因の特定に至ることができました。一方、日本では科学的な原因究明は行なわれず、「えびす」に責任が押し付けられた形で事件が終息しました。

今回も「岩井食品」の「白菜きりづけ」が感染源だと断定されましたが、報道ではその根拠が明らかではありません。おそらく、患者から発見された大腸菌とよく似た遺伝子をもった大腸菌が「白菜きりづけ」から見つかったのでしょう。また、同じ「白菜きりづけ」を提供した施設で多くの患者がみつかったのかもしれません。

しかし、「白菜きりづけ」がどのようにして原因菌によって汚染されたのかがまったくわからない時点で、特定の准教授の1つの「見解」をマスメディアがばらまく理由がよくわかりません。

そもそも、この准教授によるととする記事には、「通常は堆肥化する時の発酵で60~70度の高温下で死滅する。しかし、発酵が弱いと温度が上がらず、菌が生き残ることがある。」と書いてあるので、論理的には、発酵を徹底するように指導すればすむことになります。

牛はO157に耐性があるので、キャリア状態でも無症状だと考えられています。口蹄疫ならわかりますが、O157の全頭検査には意味がないと思います。

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コメント

  1. taniyan より:

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    tak先生。
    お早う御座います、残暑のなか今週も研究、講義と再開、お疲れ様です。
    自分の歳ではO-157罹患する一巻のの終り、外食は避け、調理器具も気を付けています。
                      taniyan