東北大、抗うつ薬「セルトラリン」にパーキンソン病抑制効果を発見?

東北大、抗うつ薬「セルトラリン」にパーキンソン病抑制効果を発見

以下は、記事の抜粋です。


東北大学の長谷川隆文助教らは抗うつ薬の一種である「セルトラリン」に、パーキンソン病とそれに似た疾患の病変拡大を抑制する効果があることを発見した。セルトラリンが、疾患の原因となる異常なたんぱく質の神経細胞への取り込みを抑える。パーキンソン病や、同様の難病で治療薬がないとされてきた「多系統萎縮症」の解決につながる可能性がある。

パーキンソン病などは脳内の神経系細胞に「αシヌクレイン」(αSYN)という異常なたんぱく質がたまることで起こる。またαSYNは周囲に広がって病変を拡大させる。実験で通常、抗うつ薬として使う量のセルトラリンをヒトの神経細胞などに与えたところ、αSYNの取り込みが約9割低減していた。

パーキンソン病はうつ病を併発しやすく抗うつ薬が使われる場面は多いが、早期からセルトラリンを選択的に投与することで病気の進行を抑えられると期待できる。


元論文のタイトルは、”Suppression of dynamin GTPase decreases alpha-synuclein uptake by neuronal and oligodendroglial cells: a potent therapeutic target for synucleinopathy”です(論文をみる)。

論文では、αSYNの神経細胞やグリア細胞への取り込みにはダイナミン(dynamin)というタンパク質を介するエンドサイトーシスが重要であり、このタンパク質の機能をRNAiやセルトラリンで抑制するとαSYNの取り込みが減るという実験結果が書かれています。ただし、これらの結果は培養細胞を用いた実験で示されたもので、動物個体を用いた実験は行われていません。

セルトラリン(sertraline、ジェイゾロフト®)は、SSRIと呼ばれる抗うつ薬の1つです。しかし、実験で用いられているセルトラリン濃度は比較的高濃度であり、抗うつ薬として投与される薬物用量でダイナミン抑制作用が認められるかどうかは不明です。セルトラリンがパーキンソン病の予防や治療に効果があるかどうかはまだわかりません。

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コメント

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    どうもです☆記事読ませて頂きました!とても、勉強になりましたのでまた来ます☆次の更新も楽しみにしています♪