トマトジュース…マウス血中の中性脂肪を減らす…体重は減らさないのに…バカ売れ

トマトジュース、バカ売れ…脂肪燃焼効果と論文

以下は、記事の抜粋です。


トマトの成分に脂肪燃焼効果があるとの論文が今月2月10日に発表・報道された後、各地のスーパーでトマトジュースが爆発的に売れ、品薄状態に陥っている。

「フードファディズム」と呼ばれる現象だ。14日、大阪市中心部のスーパー。「トマトジュースありますか」と口々に尋ねる客に、店員が何度も頭を下げていた。同店では、以前は1日に数本程度だった900グラム入りジュースが先週末から3倍のペースで売れ、たちまち品切れに。まとめ買いをする中年男性が目立つという。

発端は、トマトに含まれる物質が血中の中性脂肪の値を下げることがマウスの実験で確認されたとする、京都大や食品メーカーなどの共同研究論文。研究チームは「ダイエット効果を確認するには、さらなる実験が必要」としたが、「人間に置き換えればジュース200mlを1日3回飲むのに相当する」とも説明、手軽さも合わさって消費者の期待感をくすぐったらしい。

近畿圏と首都圏に計224店を構える「ライフコーポレーション」では、青果の売れ行きが5割増なのに対してジュースは4倍で、全商品が消えた店も。


以下は、問題の記事とその抜粋です。
トマト、メタボ予防に効果=脂肪燃焼の新成分発見―京大


血液中の脂肪増加を抑える新成分がトマトに含まれていることを、京都大の河田教授らが発見した。マウスを使った実験で、血液などの中性脂肪量を抑制することが確認された。メタボリック症候群の予防に効果が期待されるという。2月10日付の米科学誌プロス・ワンで発表した。

河田教授らは、トマトの成分を分析。脂肪の燃焼を活性化させる成分として、不飽和脂肪酸のリノール酸に類似した物質を特定した。この物質を肥満マウスの餌に0.05%加えた結果、4週間で血液と肝臓の中性脂肪が約30%減少した。脂肪燃焼に関わるたんぱく質の増加やエネルギー代謝の向上、血糖値の低下も見られた。

河田教授は「人間の場合、毎食コップ1杯(約200ml)のトマトジュースを飲むことで同様の効果が得られる」と話している。


元論文のタイトルは、”Potent PPARα Activator Derived from Tomato Juice, 13-oxo-9,11-Octadecadienoic Acid, Decreases Plasma and Hepatic Triglyceride in Obese Diabetic Mice”です(論文をみる)。

論文は、トマトやトマトジュースに含まれる13-oxo-9,11-octadecadienoic acid (13-oxo-ODA)という物質がPPARα (peroxisome proliferator-activated receptor-α、ペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体-α)というステロイドホルモン受容体スーパーファミリーに属する核内受容体の1つを活性化するという話です。

中性脂肪が高い場合に処方されるベザフィブラートやフェノフィブラートなどのフィブラート系薬剤は、13-oxo-ODAと同様、PPARαを活性化して血中の中性脂肪を減少させます。しかし、中性脂肪を下げるための治療のメインは食事や運動で、薬物療法はあくまで補助的なものです。

論文では、”The body weights showed no significant differences between the control HFD-fed and 13-oxo-ODA-fed groups.”のように、トマトが体重を減少させるとは一言も書かれていません。どうして、「メタボ予防に効果」という記事ができるのでしょうか?また、3名の日本デルモンテ社員がこの論文の著者になっています。こういう論文をマスメディアが宣伝してデルモンテが儲けるのはOKなんですね?

追記:2月20日の時点で、2月10日の問題記事は既に削除されていますが、同じタイトルで検索すれば、まだまだみつかります。

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コメント

  1. taniyan より:

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    tak先生
    お早う御座います。
    何時も興味津々記事感謝です。
    トマトはあまり食べませんがトマト主成分ジュースは回朝欠かさずのんでます。
    身体に多少は有益を期待してますが実感なし、トマト追加を検討してみたいです。
    それでは本日も研究、講義、大変お疲れ様です。
              taniyan