ドーピングで優勝取り消し=前回女子Vのアリャソワ-東京マラソン

ドーピングで優勝取り消し=前回女子Vのアリャソワ-東京マラソン

以下は、記事の抜粋です。


昨年2月の東京マラソンで女子の部を制したタチアナ・アリャソワが、同大会でのドーピング検査で陽性を示したため、主催者の東京マラソン財団は1月24日、アリャソワの優勝を取り消したと発表した。2位の樋口紀子が繰り上がり、初優勝となった。

日本アンチ・ドーピング機構の検査で、持久力を高める薬物を摂取した痕跡を消すための禁止物質「ヒドロキシエチルデンプン」が検出された。ロシア陸連による違反確認を経て、国際陸連が、2011年4月29日から2年間の出場停止と東京マラソン当日以降現在までの競技記録の無効処分を下した。同財団によると、07年に始まった東京マラソンでドーピング違反による失格者は初めて。


ヒドロキシエチルデンプンについて調べてみました。日本ではその6%液が、「サリンヘス輸液6%」という商品名で売られています。出血多量、体外循環の血液希釈液として用いられ、1回100~1000mLを静脈内に注射するそうです。

通常の輸液製剤(乳酸リンゲル液等)は、血液の血漿成分よりも膠質浸透圧が低いため、大量輸液の場合は血管外に大部分が漏出してしまい、全身浮腫などを引き起こしてしまいます。サリンヘス輸液は、このような大量輸液に対応した膠質浸透圧の高い輸液製剤で、「代用血漿」ともよばれています。

ヒドロキシエチルデンプン(hydroxyethyl starch、HES)は、浸透圧を高めるために輸液製剤に入っています。デンプンは血中のα-amylaseで分解されるため、HESでは一部のデンプンのアミノペクチンをハイドロキシエチル化し分解しにくくしています。

さて、ヒトの血液量は体重のおよそ1/13(男性で約8%、女性で約7%)ですので、体重50kgの女性の場合、血液量は約3.5Lです。記事では「薬物を摂取した痕跡を消す」と書いていますが、3.5Lに許容上限の1Lを追加したとしても、希釈効果はたいしたことはないように思います。

ヒドロキシエチルデンプンは、赤血球を増やすエリスロポエチンを隠すために用いられたと考えられているようです。同じ目的、すなわち、赤血球やエリスロポエチンを増やすために行なわれている「高地トレーニング」はどうなんでしょう?

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コメント

  1. taniyan より:

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    tak先生
    お早う御座います。
    何時も有意義な記事楽しみです。
    しかしアスリートは油断できませんね。
    風邪薬は勿論、強壮ドリンクも、リポビタン飲んだらアウトでしょうね。
    コーヒーも駄目かも、多く飲むとカフェイン検出されるし。
    アスリートは可哀そう。
                taniyan