サイエンス誌、XMRVが慢性疲労症候群の原因とする論文を完全に取り消し

XMRV paper withdrawn:Science retracts paper linking virus to chronic fatigue syndrome.

以下は、記事の抜粋です。


慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome、CFS)とあるウイルスに関連があるとする問題の論文掲載をサイエンス誌(以下、サイエンス)が取り消した。

取り消しの通知文書には、「原著者が所属する研究室を含む多くの研究室が、CFS患者からxenotropic murine leukemia virus-related virus (XMRV)あるいは他のウイルスを信頼性高く検出することができなかった。」さらに、「論文中の多くの実験における品質管理が不十分であることが明らかになった。」と書かれている。

通常、サイエンスは著者全員の同意の下に論文を取り消すのだが、今回は違った。「大部分の著者は原則として取り消しに同意したが、表現で一致できなかった。著者全員のサインが得られるような取り消し文書はできそうもなかったので、編集部として取り消しすることに決定した。」としている。

2009年に発表された当該論文について、サイエンスの編集部は2011年5月、報告された結果の再現が困難であることを発表し、同年9月にサンプルのコンタミが判明した時には、論文の一部を取り消した。

論文の全面取り消しは、予想されていなかったわけではないが、ウイルスとCFSの関連を支持する人々にとっては痛手だろう。特に第1著者のJudy Mikovitsにとっては、解雇された研究所と現在係争中なので痛いだろう。

ウイルス研究者の一人は、「コンタミを示唆する最初の論文が出た時、当該論文の結果を誰も追試できない理由が説明できたと思った。科学は誤りがつきものだが、自浄作用もある。今回はその自浄作用がうまく働いたと思う。」と述べている。

Nature誌は、Mikovits、彼女の共著者、そして、彼女を解雇したWhittemore Peterson研究所のコメントを求めている。


結局、CFS患者のサンプルにマウスのウイルスであるXMRVがコンタミしただけだったという結末なのでしょうか?しかし、このJudy Mikovits氏は、実験ノートや材料を無断で持ち出したとして、逮捕、投獄された上、解雇されたWhittemore Peterson研究所から告訴されているということです。故意に捏造したのではなく、軽率なだけだとしたらあまりにも気の毒です。

2010年「ヒ素細菌」で一躍有名になった元NASAの研究者Felisa Wolfe-Simon氏も、さんざんバッシングを受けた後、失職したという話です。本当のところはわかりませんが、彼女らはデータを捏造したわけではなく、不注意な実験結果を再現性を確かめずに報告したり、自分のストーリーに都合よく解釈しただけの可能性もまだあると思います。もっと悪い奴は他にいるような気がします。

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コメント

  1. コテツ より:

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    現状ではCFC患者には何を投与しているかわかりますか?
    来たことないんで分からないですけど、三環系とかは意味ないんですかね