高血圧DNAワクチンの技術確立でストップ高?

アンジェスMGがストップ高、世界初の高血圧DNAワクチン基盤技術の確立に成功

以下は、記事の抜粋です。


バイオベンチャーのアンジェス MGが7000円高の4万6400円でストップ高。11月21日に、同社と連携した研究を行っている大阪大学の森下教授が、世界初となる高血圧DNAワクチンに関する基盤技術の確立に成功し、高血圧モデル動物において、高い有用性を実証したと発表、材料視された。

同社によると、今回新たに開発された高血圧DNAワクチンは、副作用がなく、降圧効果が従来のペプチドワクチンより長期間の効果を示し、高血圧モデル動物で半年間持続、ヒトではさらに長期間の効果が期待できるという。また、高血圧DNAワクチンでは、経口薬剤が内服困難な高血圧患者の血圧コントロールや、高血圧予防用ワクチンとしての可能性も期待されるとしている。


DNAワクチンとは、エイズなどの感染症、がん、アレルギー、アルツハイマーなどの疾患に対して開発の進んでいる「次世代のワクチン」ということです。

DNAワクチンとは、プラスミドDNAと呼ばれる細菌由来の環状DNAに抗原を発現する遺伝子を組み込んだもので、生体に投与すると、その抗原に特異的な免疫反応を誘導するそうです。従来のワクチンに比べて、製法が簡便でコストも抑えられるため、各種感染症やがん、アレルギー疾患などに対する新たなワクチンとして広く研究され、その臨床応用が世界レベルで進んでいるそうです。

ヒトではまだ認可されていませんが、動物用ワクチンとしてウマの西ナイルウイルス感染症、養殖サケのウイルス感染症、ペット犬の悪性黒色腫(メラノーマ)に対するDNAワクチンが北米で認可され、実際に使用されているそうです(DNAワクチンの説明をみる)。

「従来のペプチドワクチン」という記載があったので、調べてみたところ、ペプチドワクチンの抗原はアンギオテンシンⅠあるいはⅡのようです(総説をみる)。大阪大学の発表を確かめたわけではありませんが、おそらくプラスミド中の抗原を発現する遺伝子としては、これらのペプチドを発現するようなDNAが組み込まれているのでしょう。

これらのペプチドを中和するワクチンの場合、低分子の高血圧治療薬よりも効果は持続し、安価かもしれませんが、血圧が下がりすぎた場合のコントロールなどは難しいと思います。薬物治療と同程度以下の効果しか期待できないような「ワクチン技術の確立」でこれだけ株価が上がるとは、何かがおかしいと思いました。

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コメント

  1. taniyan より:

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    tak先生
    お早う御座います。
    何時も難しいけど有意義な記事拝読でき感謝しています。
    これから生まれてくる方は多くの降圧剤が不必要になるといいですね。
    動脈硬化進まない内にワクチン服用すれば自分みたいなことは防げそう。
                  taniyan

  2. じーら より:

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    人の血圧の安全な制御よりも、株価のほうが制御しやすいと言うことなんでしょうね。