FDAが2011年度に認可した35の革新的な薬物― その1

FDA: 35 Innovative New Drugs Approved in Fiscal Year 2011

以下は、記事の抜粋です。


報告によると、アメリカでは安全かつ効果的な薬物の認可が他国よりも速いことを示している。FDAは、過去12ヶ月で35の新しい薬物を認可した。これは2009年を除いて過去10年間で最も多い数字だ。

これらの薬物のなかには、患者にとって極めて重要な前進をもたらすものを含んでいる。それらは、2つのC型肝炎治療薬、末期前立腺がん治療薬、30年ぶりに出たホジキン・リンパ腫の新薬、そして50年ぶりにでたSLEの新薬である。

11月3日の発表によると、FDAは”FY2011 Innovative Drug Approvals“という発表の中でどのようにして、安全に配慮しつつ素早い認可が可能であったかを説明している。これをみると、35の薬物の中で24はEUを含めて世界のどこよりも早くアメリカが認可した。以下がその概要だ。

・2つの薬物―1つはメラノーマもう一つは肺がん治療薬―はパーソナライズド(オーダーメイド)医療の革新である。どちらもそれぞれの薬物が有効かどうかを診断する診断薬とセットになっている(関連記事)。

・がん治療に大きな前進をもたらす7つの新薬。


上の「2つの薬物」とはZelboraf® (vemurafenib、B-raf阻害薬、関連記事) とXalkori® (crizotinib、ALK阻害薬、関連記事) のことです。

「7つの新薬」とは、1. Zytiga, 2. Zelboraf, 3. Xalkori, 4. Yervoy, 5. Adcetris, 6. Caprelsa, 7. Halavenです。以下で簡単に説明します。

●Zytiga®(abiraterone acetate)は、前治療としてドセタキセル治療(化学療法)を受けた末期(転移性)去勢抵抗性前立腺癌患者の治療薬として、プレドニゾン(ステロイド剤)と併用する薬物で、テストステロン産生に重要な役割を果たすチトクロムP450 17A1 (CYP17A1) を阻害します。

●Yervoy® (ipilimumab)は、細胞傷害性Tリンパ球抗原(CTLA-4) として知られている分子の機能を阻害するモノクローナル抗体です(関連記事)。

●Adcetris® (brentuximab)は、自己幹細胞移植後に再発したホジキンリンパ腫と、再発性または難治性の全身性未分化大細胞リンパ腫(ALCL)に用いられます。抗体-薬物複合体製剤で、CD30抗原を標的とするモノクローナル抗体と強力な抗がん薬(モノメチルアウリスタチンE;MMAE)を結合させたもので、抗CD30抗体と抗がん薬を結ぶリンカーの安定性は血中では高いが、CD30を発現している腫瘍細胞に取り込まれるとたんぱく質分解酵素により切断されて、強力な効果を示すとされています。

●Caprelsa® (vandetanib) は、末期の甲状腺がんに対する治療薬で、VEGFR-2とEGFRなどのチロシン・キナーゼ阻害薬です。

●Halaven® (eribulin)は、エーザイが開発した再発または手術不能な乳がんに対する治療薬です(関連記事)。

今日はがんの薬だけにして、続きは明日以降に書きます。

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