アメリカの処方薬ランキング、処方回数トップ15と売り上げ高トップ15

The Top 15 Prescription Drugs in America

以下は、記事の抜粋です。



上は、アメリカでの処方薬についてIMS Healthという調査会社が調べた2010年における処方回数のランキングだ。製薬産業ウォッチャー達にとっては、トップ10のすべてがジェネリック薬で占められたことがビッグニュースのようだ。これらは「ブロックバスター」とよばれる大ヒット薬と異なり、どこかの巨大製薬メーカー1社だけが儲かる薬ではない。

下は、売り上げ高のランキングだ。これら2つのリストは、似ているが同じではない。心臓病と高コレステロール治療薬が3つ、うつ病と躁うつ病の治療薬も3つ、関節炎(関節リウマチ)と喘息の治療薬が2つずつランクインしている。他は、逆流性食道炎、糖尿病、貧血、がん、鎮痛の治療薬で、ほとんどすべてが慢性疾患の治療薬だ。
上と下の2つのリストを比べて、はっきり異なるのは精神科関係の薬物だ。つまり、これらの薬物はあまり処方されないけれども売り上げ金額は多い。2つのリストの両方に載っているのはリピトール(一般名:アトルバスタチン)だけだ。


上の処方回数リストには一般名がないものもあるので、以下にまとめておきます。

Zocor=simvastatin(スタチン)、Lisinopril=ACE阻害薬、Synthroid=levothyroxine(甲状腺ホルモン)、Norvasc=amlodipine(Ca拮抗薬)、Prilosec=omeprazole(プロトンポンプ阻害薬)、Zithromax=azithromycin(マクロライド系抗生物質)、Amoxicillin(抗生物質)、Metformin(メトホルミン、糖尿病薬)、Hydrochlorothiazide(ヒドロクロロチアジド、サイアザイド系利尿薬)、Xanax=alprazolam(ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬)、Lipitor=atorvastatin(スタチン)、Furosemide(フロセミド、ループ利尿薬)、Metoprolol(メトプロロール、選択的β1受容体遮断薬)、Ambien=zolpidem(マイスリー®、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬)

処方回数トップのVicodin(ジヒドロコデイノンとアセトアミノフェンの合剤)は、咳止めと解熱薬の組み合わせなので、風邪薬として処方されているのでしょう。処方回数ランキングからわかるアメリカの特徴は、トップ10がジェネリックであることに象徴されているように、安価な薬を使うということだと思います。そのため、日本ならバンバン処方されているARBがランク入りせず、代りにACE阻害薬リシノプリルがまだまだ頑張っています。

医療保険会社はこの結果に満足していると思われます。一方、メガファーマは、新薬を次々に開発して儲けるというビジネスモデルの崩壊を強く意識していると思います。新薬開発が特許切れに追いつかなくなっています。

関連記事で「海外製薬大手2010年度決算」を紹介しましたが、全世界で50億ドルのNexium(ネキシム®)がなぜかアメリカだけで63億ドルになるのかわかりません。どちらか一方、あるいは両方のデータが正確ではない可能性があります。

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