メトホルミンが最も優れた2型糖尿病治療薬である

Diabetes Drug Metformin Is the Best on the Market, Study Says
以下は、記事の抜粋です。


“Annals of Internal Medicine”の3月15日号に掲載された論文によると、2型糖尿病患者が血糖を下げるために服用する6種類の経口薬を研究者が比較したところ、メトホルミンという古い薬物がベストチョイスに選ばれたそうだ。

Johns Hopkins大のWendy Bennett氏らは、メトホルミンは副作用が少なく、古い薬なのでジェネリックもあって値段も安いという。また、「長期にわたるベネフィットや害はまだ不明だが、今回の結果から、2型糖尿病治療の薬として最初にメトホルミンを選ぶべきだ。」ともいう。

今回比較したのは、メトホルミン、スルホニル尿素薬、チアゾリジン系、メグリチナイド、DPP-4阻害薬、GLP-1受容体アゴニストの6種類である。過去に行なわれた166の臨床試験をメタ解析した。

悪心や下痢のような消化器系の問題と共に、これらの薬物に共通の副作用は、低血糖だった。メトホルミンは、時々下痢をおこすことがあるが、論文によれば最も副作用が少ないという。

これら6種類の薬物が血糖を下げる効力はほぼ同等で、長期間の血糖値を反映するHbA1C値を約1%下げた。アメリカ糖尿病学会は、HbA1C値を7以下に保つことを推奨しているので、この1%という数字は重要だ。ただし、このようなワンパターンな使い方ではなく、患者に応じて薬物を使い分けるべきだという意見もある。


元論文のタイトルは、”Comparative Effectiveness and Safety of Medications for Type 2 Diabetes: An Update Including New Drugs and 2-Drug Combinations”です(論文をみる)。

論文に書かれていることをまとめると、
1)死亡率、心血管リスク、網膜症などの長期アウトカムについては結論できない。
2)すべての薬物がHbA1C値を約1%下げた。2つの薬物の組み合わせは加算的。
3)メトホルミンはDPP-4阻害薬よりも効果が高い。
4)スルホニル尿素とチアゾリジンは体重を増やし、メトホルミンは低下させる。
5)メトホルミンはLDLコレステロールを下げる。
6)スルホニル尿素は低血糖の危険性が高い。
7)チアゾリジン系はうっ血性心不全と骨折のリスクが高い。
8)下痢はメトホルミンで多い。

以上の結果から、著者らはメトホルミンを2型糖尿病の第1選択薬とすべきであると主張しています。

ビグアナイド系薬剤は、以前使用されていたフェンホルミンという薬が乳酸アシドーシスを起こしやすかったため、使用に抵抗がある医師も多いようです。しかし、発売中止となったフェンホルミンと比べると、メトホルミン(商品名:グリコランなど)の乳酸アシドーシスの出現頻度はかなり低い(10万人当たり約3人)し、患者の経済的負担も比較的軽いので、もっと積極的に使うべきなのでしょう。

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コメント

  1. MIDWIFE より:

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    ハーブのゴーツルーがPCOSの授乳婦の乳汁分泌量を増加させる、ということで、さまざまな文献をあたっておりましたが、メタホルミンのⅡ型DM患者さんへの効果の高さが、とてもよく理解できました。
    うちにもまったく同じ青のセキセイがおりまして、一瞬ハッとしちゃいました!かわいいですね(^^)