翼を1秒間に107回振動させる鳥:アンデスのキガタヒメマイコドリ

「世界最速の翼」は性淘汰で進化
以下は、記事の抜粋です。


コーネル大学で鳥類学を研究するKim Bostwick氏は、10年以上かけて、アンデス山脈の西側斜面で見られるこの色鮮やな小さな鳥の研究を続けてきた。

マイコドリのオスは、翼を背後に持ち上げ、素早く振動させて、楽器のような大きな音を出すことができるのだ[文末に動画掲載]。

Bostwick氏の初期の研究は、オスの翼にある、解剖学的に独特な特徴が中心だった。中央の奇妙な羽には7つのうねがある一方、隣接する1本の羽の先端は特に太くなっている。

次にBostwick氏は、高速ビデオによる録画を利用して、オスがそのトレードマークの音を出しているところを調べた。オスは、翼を1秒間に107回振動させていた。これはハチドリの羽ばたきよりも速く、脊椎動物でこれまでに可能と考えられていた速度よりも速い。

Bostwick氏は、マイコドリのオスが出す音は、先の太い羽の軸がうねのある羽をこするときに出るのではないかと推測した。スプーンで木の板をこするようなものだ。

最も新しい研究で、Bostwick氏はこの仮説を検証した。装置の中に羽を入れ、高速で振動させたときの音の共鳴を測定したのだ。1秒間に1500回振動させたときに羽の共鳴は突然大きくなり、それより多くても少なくても大きくはならなかった。

この数字は羽から予想したものだ。うねの数である7に、振り上げと振り下ろしの動作分として2を掛け、1秒間に107回の羽ばたきを掛けると、周波数1498ヘルツとなり、測定された結果にほぼ一致する。

Bostwick氏によると、マイコドリのオスは高速の羽ばたきを可能にするため、非常に厚い胸筋を発達させている。またこの構造は、飛ぶという機能の多くを阻害しているのだという。

性淘汰の論理のほうが、飛ぶという機能よりも強力になったひとつの例だと同氏は考えている。


元論文のタイトルは、”Resonating feathers produce courtship song(共鳴する羽が求愛の歌をつくる)”です(論文をみる)。

高調波共振によってできた音を聴いて、マイコドリのメスはうっとりするのでしょうか?愛の力というか、性の力が求愛行動をここまで進化させるとは驚きです。

1秒間に107回の羽ばたきということは、ハチドリ(hummingbird)の約2倍です。筋肉が収縮と弛緩をくり返すはずですが、通常の筋肉と同じようにアセチルコリンのニコチン受容体を介した反応なのでしょうか?なんとなく、とてもこのスピードにはついて行けないような気がします。


キガタヒメマイコドリの動画です。

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