ウニはトゲで“見る”

ウニはトゲで“見る”

以下は、記事の抜粋です。


ウニの視覚に関する新たな研究で、ウニはトゲに覆われた体全体が1つの眼のような働きをすることが確認された。近い種であるヒトデと同様、ウニには眼の機能を持つ器官はない。球状の無脊椎動物であるウニは、トゲに当たる光を感知し、その光の強度を比較して周囲の状況を知るという。

ウニの視覚的能力を調査するために、デューク大学のソンク・ヨンセン氏らは、野生のアメリカムラサキウニ(学名:Strongylocentrotus purpuratus)を捕獲し、2種類の黒い円盤に対する反応を試験した。

明るい照明が当たる海水のみの水槽にウニを1匹ずつ入れ、まず6センチ幅の円盤1枚、次に10センチ幅の円盤1枚をウニから50センチ離して置いた。

実験の結果、小さい方の円盤を気に留めるウニはまったくなかった。しかし大きい方の円盤に対しては反応が2つに分かれ、逃げるように遠ざかるウニもいれば近寄ってくるウニもいた。おそらく天敵か餌物どちらの影なのか判断が分かれたためと推測される。

アメリカムラサキウニなどトゲの密度の濃いウニの“視界”にも限界があることを示す行動だという。

実際には眼を持たないウニだが、その視覚的能力はオウムガイやカブトガニなど眼を持つ海生の無脊柱動物に近いことも、今回の実験の結果から示唆されている。


元論文のタイトルは、”Spatial vision in the purple sea urchin Strongylocentrotus purpuratus (Echinoidea)”です(要約をみる論文をみる)。

6センチの円盤は認識できないけれど、10センチの円盤は認識できる。10センチの円盤を認識する解像角度(約10度)はトゲとトゲの間の角度と一致する。だから、トゲで光を認識する、という論理です。

視覚解像角度が10度というのは、オウムガイやカブトガニに匹敵し、ウニはこれまで考えられていたよりも優れた視覚をもっていた、という結論だそうです。どんな光受容分子なのでしょうか?などなど、遺伝子レベルでどうなっているのか興味があります。

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コメント

  1. Jack Dalton より:

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    記事が詳しいですね~
    私のところでも、このウニのトゲの視覚について
    お書きした所なんですが、
    http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10481208863.html
    詳しいお話を伺い勉強になりました。