アクリルアミドを含む食品

9月19日のブログで、エコナの記事を少しだけ書きました(記事をみる)。

記事を読んだ人に「エコナ大丈夫ですかね?」と聞かれ、エコナに含まれているグリシドール脂肪酸エステルのことを調べている時に、アクリルアミドのことを知りました。

アクリルアミドは、分子生物学や生化学の実験をしている人たちにはポピュラーな化合物です。タンパク質の電気泳動に用いるゲルの主要な成分で、神経毒があるとされ、手袋をして扱うことが推奨されています。アクリルアミドは、化学物質排出把握管理促進法の第一種指定化学物質に指定されており、毒劇物取締法では劇物に指定されています。

さらに、国際がん研究機関(IARC)というWHOの一機関は、発がん性が疑われている物質を5段階に分類し、アクリルアミドは、上から2番目のグループ2A「ヒトに対しておそらく(probably)発がん性がある物質」に分類されています。グリシドール脂肪酸エステルから生じるとされるグリシドールもグループ2Aに分類されています。

このような「おそろしい」アクリルアミドが、ある種の食品中に多く含まれていることがわかったのです。農林水産省の以下のサイトには、アクリルアミドが食品中に発見されるまでの経緯が書かれています。

アクリルアミドの食品からの発見の経緯

サイトに書かれているように、スウェーデンでは1997年の環境汚染に端を発し、食品中のアクリルアミドに関する研究が始まりました。そして2001年になって、ある特定の食品に非常に高濃度のアクリルアミドが含まれていることが突き止められました。その「高濃度にアクリルアミドが含まれている食品」というのはフライドポテトでした。

農林水産省の「食品に含まれているアクリルアミド」には、フライドポテトの他、ポテトチップスやビスケット類にもアクリルアミドが含まれていることが書かれています。

工業用途で用いられるようなアクリルアミドというヒトに有害な化学物質が、加熱調理した食品の中に含まれているというこの思いも寄らなかった発表は、世界中の人々、特に食品安全行政当局に衝撃を与えました。しかし、日本では、食品に含まれているアクリルアミドについて、食品衛生法等に基づく基準値等は設けられていません。また、海外でも食品に含まれているアクリルアミドの規制を行っている国、地域はごく限られています。

ちなみに、IARCの分類でアルコール飲料とタバコの喫煙は、最も危険なグループ1(ヒトに対する発癌性が認められる(Carcinogenic)、化学物質、混合物、環境)に分類されています。
最初の質問に戻ります。発がんの危険性で並べると、エコナ<フライドポテト<<酒、タバコだと思います。ところで、花王がエコナ販売自粛の発表を、組閣の日に行ったのは偶然でしょうか?

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