DNA鑑定、フェイジョアの花

「一卵性双生児以外は分かる」 DNA鑑定のすごい中身

実際にどんな方法でDNA鑑定が行われているのか?「法医学講義 DNA鑑定」などのサイトで調べてみました。

ヒトDNAには、短いものでは1~数10塩基、長いものでは数100~数1,000塩基の繰り返し配列が存在し、そのような反復配列部分は全DNAの30%に及ぶともいわれています。

このような繰り返し配列が、挿入するか欠失するかによって生じる個人差(反復配列多型)を利用してDNA鑑定を行います。中でも、ある配列が反復する領域で、反復回数の相違によって生じる多型(縦列反復配列多型)は個人差が顕著で、DNA鑑定検査の主流です。

反復配列多型には、ミニサテライト (反復配列長が十数~数十塩基) とマイクロサテライト/STR (short tandem repeats、反復配列長が2~5塩基)の2種類があります。

どちらも口腔細胞、毛髪、血液、精液などのサンプルからDNAを抽出し、PCRで増幅して調べます。技術的にはDNAの抽出が一番難しいと思います。余談ですが、焼いた遺骨からPCRに耐えるDNAを抽出することは不可能です。

足利事件では、警察庁科学警察研究所の笠井氏が発見したミニサテライトMCT118の多型性を利用した鑑定が行われました。MCT118は、ミニサテライトとしては例外的に全長が短く、最大のアリルでも800塩基程度のため比較的簡単にPCRを利用して型判定ができます。

MCT118は、特定の並び方をした16個の塩基が何度も繰り返して出現し、その回数は人によって14回から42回まで、29の 型に分けられ個人差が生じます。染色体は、両親から1本ずつ受け継ぎ、一番染色体は1本で1組なので双方の繰り返しの回数の組み合わせから435通りの型があることになるらしい。

マイクロサテライト/STRの場合、どのように計算するのかわかりませんが、4兆7000億ぐらいの型があり、一致すればほぼ間違いないと言えるそうです。技術的にもSTRの方が確実のようで、最近はSTRが主流です。足利事件の場合、最初はミニサテライト(MCT118)、再検査ではSTRで調べたと思います。

435通りの型でも一致する確率は十分低いし、他の証拠が揃っていれば判断に間違いはないのでは?と思いましたが、驚いたことに、足利事件では、DNA鑑定自体が間違っていたようです。菅家さんの弁護団長の笹森さんの話では、科学警察研究所が当時やっていたDNA鑑定(MCT-118)では、菅家さんと真犯人のDNA型は、両方とも16-26型であり、両者は型が一致したとされましたが、これは間違いで、菅家さんは16-25型だったそうです。

その他にも、笹森さんの話によると、被害者の遺体所見と自白が一致しないなどの客観的な証拠がいくつもあったそうです。罪もない人を殺人犯に仕立て上げるような行動に警察・検察を駆り立てた理由は何なのでしょうか?家族の怒り、正義感、利害、マスコミ—–?

フェイジョアという木に花が咲きました。南米原産らしくエキゾチックな形をしています。10月ごろになると果実が収穫できるかもしれません。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 真山 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    MCT118の435通りの証明に10分ぐらいかかってしまいました。私立中学の入学は無理ですね。
    問 MCT118は、特定の並び方をした16個の塩基が何度も繰り返して出現し、その回数は人によって14回から42回まで、29の 型に分けられ個人差が生じる。その組み合わせから435通りの型があることを証明しなさい。
    解答
    (1)父母からもらう染色体のMCT118の型が同じ場合:(14-14), (15-15), (16-16)・・・(42-42) の29通り
    (2)父母からもらう染色体の型が異なる場合:29 x (29 – 1) 通り。ここで父,母に由来する染色体のMCT118の型は区別できないから2で割り,406通り
    (1)と(2)を加えて435通り。
    次は頭の体操にマイクロサテライトの確率の証明に挑戦してみます。