ネットによる漫画家の独立

「新ブラックジャックによろしく」が作者公式サイトにて1話30円でまもなく読めるように、新連載も準備中

Gigazineに「『新ブラックジャックによろしく』『ブラックジャックによろしく』『海猿』『特攻の島』の作者である佐藤秀峰氏が新作をネット連載することを計画中であることを公式サイトのマンガ制作日記で明かしていることがわかりました。」という記事がありました。

そこで佐藤秀峰 on Webという公式サイトに行ってみました。サイトは重いです。ここの「漫画製作日記」の中にある「漫画貧乏」シリーズは全部読みました。以下、印象に残った文章を下に引用します。


10年後、漫画はあるのでしょうか?今、漫画はそれほど危機的な状況です。雑誌はすでに崩壊していて、例えば、ある週刊漫画雑誌などは毎週発行するたびに2000万円以上の赤字を出しています。週刊で年50冊発行する訳ですから、1年で10億円の赤字です。それを単行本の売り上げで埋めている状況です。

一部には雑誌の売り上げで黒字の所もありますが、9割以上の雑誌が深刻な赤字です。ビジネスモデルとしては、明らかに崩壊しています。大げさな言い方になってしまいますが、僕は雑誌がなくなったときに備えて、このホームページを作りました。

僕の単行本は「ブラックジャックによろしく」で言うと、1冊100万部近く売れていますから、出版社は5万部売れる単行本を作るよりも、1冊につき5000万円程、余分に儲かっています。それでも、僕には1円も還元されません。全13巻ですから、6億円以上儲かっているはずですが、1円ももらえません。結局、現状では漫画家は出版社の下請けです。対等と呼べる関係には程遠いようです。

ホームページでの公開に踏み切るということは、すなわち、出版社とは関係のない世界へ踏み出すと言うことを意味します。当然、出版社の作品への協力は得られません。

今後始めるオンラインコミックについて、少し説明します。コンテンツとして現在考えているのは、僕の今まで描いた作品「ブラックジャックによろしく」「海猿」「示談交渉人M」、などの 連載作品とその他短編、それと現在連載中の「新ブラックジャックによろしく」と「特攻の島」(不定期連載中)です。(後、スタッフの漫画も載せたいな。)

「新ブラックジャックによろしく」「特攻の島」に関しましては、従来通り、雑誌での連載を続けさせていただくことになっており、雑誌掲載から1ヶ月遅れて、同じ原稿を「佐藤秀峰onWeb」上においても掲載するという流れになります。読書料金は旧作は1話あたり10円、新作は1話あたり30円を予定しています。


漫画雑誌が危機的状況とは知りませんでした。また、漫画家が出版社に対してそんなに弱い立場とも知りませんでした。漫画やアニメは世界に誇れる数少ない現代日本文化の一つだと思います。佐藤氏の試みが成功し、新人デビューもより盛んになるような展開を期待しています。

漫画などの様々な作品をマスメディアから独立して作者が直接社会に発信できること、読者からも直接作者へのフィードバックが可能なこと、これが巨大なスケールのビジネスに発展する可能性があることなどがネットの魅力だと思います。

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