そこまで言っても委員会?

「(A委員)えーと、でも実際、例えばですね、あの、私自身の実験室でしたら、組換えDNAについての、実験室の中のルールがあるんですよ。それは、あのー、何回かやるんですけどね、それはなかったんですね?そういう、だから、研究室の中でね、あの、委員会の説明、講習会では不十分でしょ? 

(委員長)現実にそれが毎日の学生の実験で行われているっていう保障は、ないですよね?その、学生が1回ぐらい、講義を聞いただけで、それで100%安全にかつ法律を100%守った形で処理されるなんてこと、普通考えられないんじゃないですか?やっぱり、それは指導する側の先生が、その、この研究室での遺伝子組換え物質の、その、管理とか処理は、こういう風にやるんですよっていうルールを作って、それがやっぱり、その、学生に教えると日常的にこうやって教え込まなきゃ、学生なんて身につくと思えないですけどね。そういう、安全、管理、法令順守ってことが、そういう、まさにコンプライアンスのための体制作りというものが、久野研究室の中では行われていたのか?いたとして、どういうことが行われていたのか?そこが聞きたいですが。」

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以上は、2008年9月1日に行われた事情聴取での、調査委員会委員長とA委員の外国人研究者に対する発言です。ボイスチェンジソフトでは、音程は変えていますが、スピードは変えていません。

ここでの「委員会」とは、遺伝子組換え実験安全委員会です。カルタヘナ法第三条の規定に基づく基本的事項では、委員会を設置し、「遺伝子組換え生物等の取扱いに関する教育訓練を行うよう努めること」と書かれていますが、上記のように、調査委員会のメンバーは、委員会による教育は不十分で、教育責任は教授にあると発言し、処分ではすべての教育責任を私に帰しました。そこまで言っても委員会?

コメント

  1. より:

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    事件が起こる以前に先生に「行っておけ」と言われて、講習会に参加しましたが、確かに大学の講習会は全く役に立ちませんでした。実験動物の移送手続きの話ばかりして眠かったのを覚えています。しかも事件後にも自発的に再度講習会を受講しましたが、相変わらず動物の移送手続きの話が多かったです。菌等による組替え実験は動物実験以上に日常的に行われているはずですが、なぜその話を講習の軸にしないのかという点については大いに疑問です。
    先生の責任ももちろんですが、大学側の道義的責任も免れないと思います。
    あと、他の研究室がどこもやっていないというのが、明らかなウソというのには同意します。よい膿出しの機会なのに、大学本部の対応には失望するばかりです。

  2. tak より:

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    >元さん
    コメントありがとうございました。本当に嬉しいです。

  3. sachi より:

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    私は,takさんのみ懲罰委員会の対象となるのは奇妙な感じがします。理由は以下の二つです。
    (1)学生は免罪されるのか?
    カルタヘナ法の罰則に関する条項を読むと,そこには教育指導者と学生なる区別はありません。遺伝子組換え生物等の使用をした者,又はしている者が法令違反した場合,1年以下の懲役もしくは百万円以下の罰金(あるいはその併科)に処されます。このようにカルタヘナ法には学生や指導者の区別はありません。組換えDNA実験指針当時あった教育目的組換えDNA実験がカルタヘナ法で無くなった理由は,学生といえども法律上特別扱いにできないからだと思います。もちろん指導者としての立場を利用してtakさんが学生に違反行為を教唆したのであれば話は別です。そして,もしそれが事実であるならば,学生に対してどのような聞き取り調査が行われ,どのような回答が得られたか懲罰委員会はtakさんに開示すべきだと思います。
    (2)安全委員会は免罪されるのか?
    「指針」から「法律」に変わったことでもっとも重要な変更点は,上述のごとく罰則が措置されたことです。そのために安全管理体制が「指針」当時よりいっそう重要になりました。しかるに安全委員会は,実験責任者にのみその責任を押し付け,自らの管理責任を放棄していると思います。カルタヘナ法第三条(基本的事項の公表)に基づく基本的事項(六者共同告示)の第二には委員会を設置して,遺伝子組換え実験が安全に実施されるように使用者に配慮し,取り扱いに関する教育訓練などをしなければならないことが記載されています。重大な法令違反があった以上,安全管理体制に不備があったことは明白ですから,懲罰委員会では委員会の管理体制についても調査するべきです。なおカルタヘナ法第45条を読むと,行為者のほか,法人の代表者も罰則の対象となっています。大学学長を含めて委員会の管理責任を懲罰委員会は審議すべきです。

  4. より:

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    >sachiさん
    組換えDNA実験指針当事の「教育目的組換え実験」は,高校生に分子生物学を教えるための教育的配慮であり,sachiさんのいうような「学生といえども法律上特別扱いできない」というのは少し違うと思います。以前も大学生や院生は,研究者扱いで特別扱いではなかったですから。ただ,指針当時は実験責任者や実験従事者の区別がありましたが,法制化以後は,単に遺伝子組換え生物を使用する者となっています。やはり法律で規制する以上,曖昧さを無くす必要があるのかも知れませんね。