認知症

最新号のビッグコミックオリジナルで、黄昏流星群を読みました。引兼憲史の作品ですが、島耕作シリーズと違って、それぞれ登場人物が異なる短編コミック集です。

今回の短編では、レストランの厨房で働く中年の女性が主人公です。彼女はずっと独身でしたが、ある日、高校の時から憧れていた元同級生がレストランに現れます。ほぼ、40年ぶりの再会です。2人は恋愛し、結婚します。ところが、結婚後すぐに男性に認知症の症状が現れてしまいます。彼女が誰だかわからず、妻である事も忘れてしまいます。

途方にくれたところで、男性の父親が急死したという知らせが入ります。認知症を理由に男性の兄弟からは遺産相続を減額されますが、それでもかなりの遺産が手に入りました。相続手続きに訪れた故郷高知で、結婚しているのを忘れた男性はもう一度主人公にプロポーズします。認知症の進行がここで安定し、その後の主人公は、結婚している事を忘れて何度もプロポーズを繰り返す認知症の男性と幸せな生活を送ったという話です。

現実は、こんなに甘くはないとは思いますが、良くできたストーリーだと思います。週に一度会う私の母は、私の子供時代のアルバムをいつも久しぶりに発見したように喜びます。そして、同じスーパーの高野豆腐の煮物を毎週美味しそうに食べます。忘れる事も悪いことばかりではないと思います。